社会・経済の動き@しんぶん.yomu第927号

40年超の高浜原発の再稼働に同意  

福井県の杉本知事は関西電力の高浜原発1・2号機の再稼働に同意することを表明した。政府は東京電力の福島第1原発事故からの反省を基に、原発の運転期間を原則40年とする方針を定めてきたが、初めてこれを延長して運転されることになる。同知事は再稼働への同意について、「40年超原発1カ所当たり最大25億円の交付金を支払うとした地域振興策の提示を評価すするとともに、安全対策を確認したことなど総合的に同意する」と会見で述べた。

世界の軍事費、過去最高の約2兆ドル  

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が発表した2020年の世界の軍事費は、前年比2.6%増の1兆9810億ドル(約213兆7700億円)だったことが明らかになった。統計が残る1988年以降の最高額を更新した背景には、コロナ感染拡大にも関わらず、米国、中国、ロシアといった上位を占める国々が軒並み軍事費を増大したことが挙げられている。日本は1.2%増の491億ドルで世界9位だった。

3月の国内宿泊、14カ月ぶりに増加  

観光庁は3月の宿泊旅行統計で、国内の旅館・ホテルに宿泊した人は2726万人だったと発表した。前年同月比13.9%の増加で、14カ月ぶりに増加に転じた。ただ、コロナ禍前の2019年3月比では46.7%の減少と、依然、宿泊業にとっては厳しい環境にある。3月の宿泊者の内訳では、日本人が18.2%増の2696万人、外国人が73.9%減の30万人だった。客室稼働率を見ると、前年同月比1.9ポイント増の34.3%と僅かながら回復したものの、60%超だった2019年の稼働率には及んでいない。

JR東日本、民営化以降で初の赤字に  

JR東日本が発表した2021年3月期連結決算は純損益が5779億円の赤字になったことが分かった。1987年に民営化以降から34年で初めて赤字となった背景には、新型コロナの感染拡大により在宅勤務などから利用客が激減したことや商業施設などの関連事業も大幅に低迷したことが挙げられている。売上高は前期と比べ40.1%もの大幅な下落となり、2年連続で減収となっている。同社では、売上高全体へのコロナの影響額は1兆1710億円に上ると見積もっており、「移動制限で事業の根本が崩れた」との見解を示している。

有効求人倍率、46年ぶりの下落幅に  

厚生労働省が発表した2020年度平均の有効求人倍率は1.10倍で、前年度比0.45ポイント低下したことが明らかになった。オイルショックが影響した1974年度のマイナス0.76ポイント以来、46年ぶりの下落となり、リーマン・ショック後の2009年度の0.32ポイント低下を超えるものとなった。統計を開始した1963年度以降で2番目の下落幅の大きさとなった背景には、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、急激に雇用情勢の悪化したことが指摘されている。

「がん」10年生存率は59.4%に  

国立がんセンターの発表によると、2008年に「がん」と診断された人の10年後の生存率は59.4%だったことが明らかになった。全国の約24万症例を対象にした大規模な調査に基づくもの。がんの種類別にみると、最も10年生存率が高いのは、前立腺がんの98.7%で、乳がん(87.5%)、子宮内膜がん(83.0%)、子宮頸がん(70.7%)が続いた。一方、生存率が低いのが、膵臓がんの6.5%、小細胞がん(9.1%)、肝内胆管がん(10.9%)、肝細胞がん(21.8%)が続いた。

2018年度食品ロス、最少の600万トン  

 政府の発表によると、まだ食べられるのに捨てられた「食品ロス」は2018年度に推計で600万トンだったことが明らかになった。推計を開始した2012年度以降で最少となり、国民のみならず関連事業者の意識が高まってきていることを浮き彫りにしている。家庭からの排出は前年度比8万トン減の276万トン、レストランやコンビニなどの事業者からの排出は同4万トン減の276万トンとなっている。政府は2030年度までに2000年度比で半減の489万トンを目指す目標を掲げている。

新500円硬貨の発行は11月に延期  

財務省は新500円硬貨の発行を当初予定の令和3年度上期から11月に発行すると発表した。発行が延期された背景には、コロナ禍での移動自粛などから、メーカーでの現金自動預払機(ATM)などの改修に時間を要したことが挙げられている。500円硬貨は1982年に初めて発行され、今回が3回目の改鋳となり、今年度は2億枚程度が発行される。新硬貨での偽造対策として、現行のニッケル黄銅に白銅などを加えた2色構造にするとともに、通貨の縁の「ギザ」の一部を粗い形状にするとしている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第926号

世界の新規感染者、週間最多を更新  

世界保健機関(WHO)の速報によると、4月12日からの1週に新型コロナウイルスの新規感染者数は520万人を記録し、これまで最多の週を記録した1月4日からの週の約500万人を超え、最多となったことが分かった。週間での感染者数は8週連続で増加が続いている。変異型株が世界的に猛威を振るっており、収束が見えない状況にある。また、米ジョンズ・ホプキンズ大の集計では、世界全体の感染者は1億4千万人を超え、1千万人増加するのに要した日数は過去最短の14日で急拡大している。

白物家電、1996年以来の高水準に  

日本電機工業会は2020年度のルームエアコンや洗濯機などの白物家電の国内出荷額は2兆6140億円だったと発表した。1996年以来24年ぶりの高水準となった背景に、新型コロナウイルス感染拡大で「巣ごもり需要」と、政府が経済対策として1人当たり10万円の給付金を配布したことでの買い替え需要が増したものとみられている。また、電子情報技術産業協会の発表によると、2020年度のパソコンの国内出荷台数は前年度比27.5%増の1208万3千台に急増したことが明らかになった。

2020年度貿易収支は3年ぶりに黒字  

財務省が発表した2020年度貿易統計によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、1兆3070億円の黒字となったことが明らかになった。3年ぶりの黒字となった背景には、資源価格の下落により輸入額の減少幅が大きかったことが挙げられている。内訳をみると、輸出額は前年度比8.4%減の69兆4873億円で、輸入額は同11.6%減の68兆1803億円だった。輸出で際立ったのは、コロナ禍からいち早く脱却した中国向け輸出が9.6%0増加の15兆8997億円に上った。

社会規範が厳格国がコロナ抑え込み成功  

米国などの研究グループの報告で、社会規範が厳格で、きっちりとした国民文化の国は、それらが緩やかな国と比べ、新型コロナウイルス感染者と死亡者が少ないことを明らかにした。研究グループは57カ国・地域の社会規範の厳格さを表わす指標を基に、2020年10月時点での感染者数と死亡者数との関連を調べたもの。結果、厳格な韓国、台湾、シンガポールに比較して、それらが緩やかな米国、ブラジル、スペインなどの国などでは、感染者数が4.99倍、死亡者数が8.71倍と大幅な増加がみられた。

改正法成立で土地の相続登記義務化  

4月21日の参院本会議で、所有者不明土地問題の解消を図るための民法や不動産登記法の改正法が可決、成立した。改正では、3年以内に土地の相続登記を義務化し、正当な理由がなく怠った場合には10万円以下などの過料を科すとしている。また、改正法では、法務局に自分が相続人の一人であると戸籍などを提示して申告すれば、登記義務を果たしたものとみなすといった登記手続きの簡略化も図られた。相続した土地の所有権を放棄し、国に帰属させられる制度も導入された。

1世帯の平均所得金額は552万円  

厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、1世帯当たりの平均所得金額は552万3000円だったことが分かった。内訳をみると、「高齢世帯」が312万6000円、「高齢世帯以外の世帯」が659万3000円、「児童のいる世帯」が745万9000円となっている。世帯所得金額の年次推移を見ると、1990年台以降から緩やかに下落傾向にあるが、「児童のいる世帯」では直近3年間で上昇傾向がみられた。

健保組合、8割近くが赤字陥ると推計  

 健康保険組合連合会の発表によると、全国の1387組合のうち、1080組合が赤字に陥るとの推計が明らかになった。77.8%の組合が赤字に陥る背景には、新型コロナウイルス感染拡大によって、保険料算定の基礎となる賃金が減少したため、保険料が減ると見込まれている。赤字額は5602億円になるとみられ、収支を均衡させるために必要な実質保険料率は10.06%となり、中小企業の社員が入る全国健康保険協会(協会けんぽ)の平均料率10%を超えることになる。

60代以上の4割が「ネットで買い物」増加  

メルカリが60代以上の男女を対象に、新型コロナウイルス感染拡大による影響について調査したところ、44.4%の人が「インターネットでの買い物が増えた」と答えていることが分かった。また、コロナがもたらした変化で「向上した」と答えた内容では(複数回答)、「節約に対する意識」(43.8%)、「商品の安全性を吟味する意識」(42.2%)、「困っている事業者から購入する意識」(42.2%)が挙げられた。ちなみに、同社によると、2020年4月~21年3月までの1年間で60代以上の1人当たりの平均出品数は約72個で、20代の約2倍だった。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第925号

福島原発汚染処理水、2年後に海洋放出  

政府は関係閣僚会議で、東京電力福島第1原発に増え続けている放射性物質トリチウムを含む処理水について、2年後をめどに海洋に放出する方針を正式に決定した。海洋放出に当たっては、トリチウム濃度は世界保健機関(WHO)が定めた飲料水基準の屋7分の1、国が定める基準の40分の1未満にまで薄めるとしている。政府決定は、昨年2月に、政府の小委員会が海洋や大気への放出が現実的であるとの提言を受けたものだが、全国漁業協同組合連合会は「容認できない」と抗議を寄せている。

経済財政諮問会議、健康保険証の廃止を  

経済財政諮問会議の民間議員が、4月13日に開催される同会議で、マイナンバーカードと健康保険証、運転免許証との一体化するよう求める提言を行うことが明らかになった。提言で、2022年度末までに全国民にマイナンバーカードを普及させる政府目標を実現させることを前提としたうえで、保険証や運転免許証と一体化させるとともに、住民税や所得税の納税情報とも紐づけし、低所得者への支援など社会保障給付に役立てるよう求める考えである。

中国の国内総生産、過去最高の成長率  

中国国家統計局は2021年1~3月期の国内総生産(GDP)は実質で前年同期比18.3%増だったと発表した。前年同期は新型コロナウイルス感染拡大でマイナス成長となった反動もあり、成長率は四半期統計がある1992年以降で最高となった。コロナ流行を抑え込に成功し、プラス成長は4四半期連続となった。中国政府は通年で6%以上の成長率を実現目標に掲げており、現実化しそうな勢いにある。

18、19歳の厳罰化、法務委で可決  

衆院法務委員会で4月16日、18歳、19歳の厳罰化を図る少年法改正案が賛成多数で可決された。改正は、来年4月に成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることに対応した措置を目指すもので、近く衆院本会議で可決見通しにある。18、19歳を「特定少年」と位置づけ、家庭裁判所から原則検察官に送致し、20歳以上と同様に刑事手続きを取る事件を拡大している。また改正では、現行の殺人や傷害致死などに、強盗や強制性交など「法定刑の下限が1年以上の懲役・禁固に当たる罪」を追加するとしている。さらに、起訴後は実名報道も解禁される。

コロナ禍で取引先や顧客のカスハラ増加  

危機コンサルティング会社の「エス・ピー・ネットワーク」が20~60代男女を対象に、2020年1月以降、取引先や顧客からの嫌がらせである「カスタマーハラスメント」(カスハラ)が「増えた」と感じている人は21.6%に上ることが分かった。自由記述での回答では、「人手が減り、待つことに抵抗を覚えるようになっている」、「ストレスのはけ口として執拗なクレームが増えた」などが挙げられた。

キャリア官僚の志望者数は5年連続減  

人事院の発表によると、2021年度の国家公務員採用試験で、中央省庁幹部候補である「総合職」申込者数は1万4310人だった。前年度比14.5%減少で、減少は5年連続となり、2012年度以降で最少となった。大幅な減少の背景には、深夜残業や長時間勤務が常態化していることに加え、新型コロナの影響で地方就労への意向が強く、忌避されたものとみる向きがある。また、女性の申し込みは5772人となり、全体に占める割合も40.3%で、初めて40%台となり、過去最高となった。

ヤングケアラー、中学生の17人に1人  

 18歳未満の子どもが兄弟や家族の世話をする、いわゆるヤングケアラーは中学生が5.7%(約17人に1人)、高校生が4.1%(約24人に1人)いたことが、厚生労働省と文部科学省による初めての実態調査で分かった。世話をする中高生の6割超が「誰にも相談したことがない」と答えており、担当者は「問題が知られておらず、適切な支援につながっていない可能性がある」と指摘したうえで、近く相談窓口拡充などの支援策をまとめるとしている。

家庭内での衛生管理、6割が「疲れ」感じる  

ダスキンが全国の20~60代の男女を対象に、新型コロナウイルス感染拡大の中で、家庭内での衛生管理に疲れを感じるかを尋ねたところ、「そう思う」「ややそう思う」との回答が60.4%に上ることが分かった。また、「今の生活から解放されたか」を尋ねたところ、「そう思う」「ややそう思う」と答えた人は80.0%で、多くがコロナ禍の衛生管理からの解放を望んでいることを浮き彫りにした。家庭内での対策を尋ねたところ(複数回答)、「帰宅後のうがい、手洗い」(73.2%)が最多で、「手の消毒」(51.2%)、「食事の前に手洗い」(45.8%)が続いた。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第923号

3府県に「まん延防止」を初めて適用  

政府は新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、感染が急拡大している大阪、兵庫、宮城の3府県に初めて「まん延防止等重点措置」を適用することを決定した。適用期間については、4月5日から5月5日までの1カ月間とし、営業時間の短縮要請に応じた事業者への協力金を支払うとともに、正当な理由がなく応じない場合は20万円以下の過料を科す罰則が適用される。3府県への初の適用に当たっては、医療提供体制がひっ迫するほどに感染が急拡大していることが挙げられている。

世界の貿易量、2021年は8%増へ  

世界貿易機関(WHO)が発表した2021年の世界の貿易量は前年比8%増となる見通しである。2020年度の実績は世界的な新型コロナウイルス感染拡大で前年比5%減となったが、2021年度は復調傾向に向かうとみられるが、感染拡大前の拡大基調に戻るには年月を要するとみている。また、同時に発表された世界全体の国内総生産(GDP)は、2020年に3.8%減となったが、2021年には5.1%増、2022年度には3.8%増となる見通しを示している。

マイナンバーカード、急増で交付率28%に  

総務省のまとめによると、マイナンバーカードの2020年度末時点での交付率は28.2%となったことが分かった。2020年度の交付枚数は1557万枚を超え、過去最多を更新し、3月には月別で最多となる254万枚を交付した。背景には、テレビCM放送による普及強化を図ったことに加え、カード取得者に最大5000円分のポイントを還元する「マイナポイント事業」が奏功したとみられ、同事業を4月末まで1カ月延長することとなった。

訪日客の旅行消費額、前年比8割超減に  

観光庁の発表によると、2020年の訪日客の旅行消費額の試算値は前年比84.5%減の7446億円だったことが明らかになった。2010年に調査開始以来で最少となった背景には、新型コロナウイルス感染症の水際対策で訪日客が激減したことが挙げられている。ただ、1人当たりの消費額とで見ると、前年比17.0%増の18万5413円で、過去最高となった。一方、日本人の国内宿泊状況を見ると、昨年11月に対前年比16.1%減にまで回復したものの、今年1月は同49.7%減となり、旅行を控える傾向が色濃くなってきている。

「20歳」成人式、85%の自治体が維持  

共同通信が都道府県所在の47市区を対象にした集計調査によると、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられる2022年度以降も85%(40市区)の自治体が成人式の対象年齢を「20歳」を維持する方針を決定していることが分かった。成人年齢を18歳に引き下げる改正民法は2018年6月に成立し、来年4月から施行されるが、成人式について、自治体側では「18歳は進学や就職の決定時期に当たる」ことを理由に、成人式は従来の「20歳」を維持するとしている。7市は検討中である。

年度末株価は、3万円に迫る上昇傾向  

3月31日の東京株式市場の日経平均株価の終値は2万9178円80銭となった。前年度末と比べ、1万261円79銭高く、3年ぶりに前年度の水準を上回り、3万円台に迫る状況にある。背景には、新型コロナウイルス感染拡大への対応による大規模な金融緩和で供給された資金が株式市場に流入していることが指摘されている。とくに、日銀が株式を束ねた上場投資信託(ETF)を大量購入していることが株価を押し上げる要因ともなっており、国会でも「官製相場」と指摘されている。

7割の人がワクチン接種遅れに「不満」  

 読売新聞とNNNによる世論調査で、新型コロナウイルスのワクチン接種について、他の先進国に比べ日本が遅れていることに不満を感じているかを尋ねたところ、「大いに感じている」「多少は感じている」と答えた不満を抱く人は7割に上っていることが分かった。また、大阪など3府県に初めて「まん延防止等重点措置」を適用したことに関して、「感染拡大の防止に効果があるとは思わない」とする人は5割を超えた。大型連休中に帰省や旅行をしようと思っているかを尋ねたところ、9割が「思わない」と答えた。

8割の女性が心身不調でも家事・仕事を  

医薬品会社のツムラが全国の20~50代の女性1万人を対象に、心身不調を我慢して家事や仕事をすることがあるかを尋ねたところ、8割近くが「頻繁にある」(34.3%)、「時々ある」(44.9%)と答え、我慢しながら家事や仕事に取り組んでいることが分かった。逆に、「ほとんどない」(14.9%)、「全くない」(5.9%)は2割未満だった。日常的な疲労について10項目から選んでもらったところ(複数回答)、最多は「疲れを感じる、おっくう、だるい」が51.4%と過半数の女性が感じていることが分かった。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第922号

長期債務残高、ついに1000兆円を突破  

財務省の見通しによると、今年3月末時点での国の長期債務残高は1010兆円に達し、初めて1000兆円を突破することが分かった。地方も3月末時点で190兆円もの長期債務残高の見通しにあり、国・地方を合わせた債務残高合計は1200兆円を超えることになる。新型コロナ感染対策による財政出動で新規国債も大量発行したこともあり、ここ10年で債務残高は約1.5倍に急増している。長期債務は将来世代の負担でもあり、巨額に上る債務残高を解消する財政健全化の道筋を描くことが急務である。

地方分散加速を目指す新過疎法が成立  

3月26日、参院本会議で今月末に期限切れとなる過疎法に代わる「新過疎法」が成立し、今後、10年間にわたり、指定対象となる820市町村へ政府支援が行うこととなった。新過疎法での支援の重点分野として、①移住促進や企業移転による雇用創出、②テレワークや遠隔医療・遠隔教育などのデジタル化推進、③交通手段や買い物・子育て環境確保などが挙げられている。東京一極集中是正と地方分散の加速を図り、国土の均衡ある発展を目指す。

消費税、4月から「税込表示」の義務化  

4月1日から商品やサービスの値札やチラシに消費税込の価格を示す「総額表示」が義務化される。この義務化措置は、税抜き価格での表示を認める時限措置としての特例が3月末で期限が切れることでの対応となる。これにより、税込の総額表示が義務されるが、税込価格を明らかに表示する「110円(うち税10円)」「100円(税込110円)」といった税額や税抜き価格の併記も認められる。一部、小売業界などからは価格が高くなった印象を与えかねないとの危惧も残っている。

今夏の東京五輪、再延期・中止が7割超  

共同通信社の全国電話世論調査によると、東京五輪・パラリンピックの今回の開催について尋ねたところ、再延期すべき(33.8%)、中止すべき(39.8%)と開催を見送る意見が73.6%に上ることが分かった。開催すべきだとの意見は、2月の調査時点から8.7ポイント増の23.2%だった。新型コロナ感染拡大を不安視する向きからの五輪開催に否定的な声が根強いことを浮き彫りにした。開催する場合、観客数を制限しての開催(53.9%)、無観客での開催(39.8%)を望む声が多かった。

70歳以上が働く制度がある企業は3割  

厚生労働省が発表した2020年の「高齢者の雇用状況調査」によると、定年制の廃止や継続雇用など制度の整備により70歳以上の人が働ける企業は前年から2.6ポイント増加の31.5%だった。中小企業では深刻な人手不足から働く意欲のある70歳以上の高齢者の雇用を進めている実態にある。今年の4月から、70歳までの就業機会の確保を努力義務とする「改正高年齢者雇用安定法」が施行され、中小企業でも制度整備が進むとみられている。

世界の労働者の4割超が年内退職を検討  

米マイクロソフト社が日本を含む31カ国の3万1千人を対象にした調査によると、世界の労働者の41%が「年内に退職することを検討している」ことが分かった。日本でみると、38%の人が年内退職を検討していた。背景には、世界的な新型コロナウイルス感染拡大があり、対象者の73%が「今後も柔軟に遠隔勤務が選べる状況が続いて欲しい」と考えていた。遠隔勤務が可能となった場合、46%の人が「引っ越しを考えている」と答えている。同社では、「職場に破壊的な変化が起きていることが明らかになった」と指摘した。

事故危険性が高い「バス停」、1万カ所超  

 国土交通省の調査によると、信号機のない横断歩道に近いなどで交通事故の危険性が高いバス停が1万195カ所あることが分かった。同省が2019年末から全区の約40万カ所の全てのバス停を調べたもので、バスの停車時に車体の一部が横断歩道にかかるか、過去3年以内に人身事故が発生した危険度が最も高いAランクは1615カ所に上った。次いで危険度の高いBランクは5660カ所、Cランクは2920カ所だった。

EU、ワクチン輸出規制の強化を発表  

欧州連合(EU)欧州委員会は新型コロナウイルスワクチンの輸出について、規制の強化を行うと発表した。輸出規制はワクチン接種率でEUに先行している国への出荷停止をする狙いがあるとともに、イギリス製薬大手のアストラゼネカからのイギリスでの自国への優先出荷により、EUへの供給減や遅延でEUの接種計画に遅れが生じており、契約通りにEUに供給を促す狙いが背景にある。EUは日本など33カ国向けの輸出を承認しているが、ワクチンを輸入に頼る国を中心に、安定供給や接種遅延の不安が増してきている。

『令和2年度税に関する絵はがきコンクール』年度カレンダーを配布します

 宮古法人会では、『令和2年度税に関する絵はがきコンクール』入賞作品の年度カレンダーを作成しました。無料で配布しますので、ご希望の方は宮古法人会事務局までご連絡ください。
  宮古法人会事務局 電話0193-63-1214/E-MAIL umineko@miyako-houjinkai.com

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第921号

2か月半ぶりに緊急事態宣言を解除  

政府は首都圏の4都県に1月8日から発令されていた緊急事態宣言を期限の3月21日に解除することを決定した。2か月半ぶりの全面解除で、政府は解除後の対応として、飲食対策、変異株への対策強化、ワクチン接種の推進、医療提供体制の強化、検査拡充といった5つの総合対策を講じていくことを決定した。日本総合経済研究センターがエコノミスト36人の解除後の実質国内総生産の予測をまとめたところ、1~3月期は前期比年率5.82%減となった後に、4~6月期には5.83%増になる見通しにある。

東京五輪、史上初の海外客受入を断念  

3月20日、東京五輪組織委員会、日本政府、東京都、国際オリンピック委員会、国際パラリンピック委員会の5者協議で、海外からの一般観客の受け入れを断念することで正式に合意した。五輪史上初めて海外からの観客受け入れなしでの開催となる。国内の観客数の上限の設定については、4月の5者協議で決定するとしているが、日本政府がイベント制限として定めている収容人員の「50%」基準が有力視されている。既に国内販売済の五輪チケットは約445万枚だが、観客数「50%」基準に決定すれば、再抽選となる可能性がある。

大卒者の就職内定率が10年ぶりに悪化  

厚生労働省と文部科学省のまとめによると、今春卒業予定の大学生の就職内定率は89.5%となることが分かった。前年同期比2.8ポイント下回り、2011年以来10年ぶりに悪化に転じた。新型コロナ感染拡大による採用抑制が就職戦線を直撃したものだが、厚労省の担当者は「企業においては新型コロナによる採用活動の遅れを取り戻しつつある」とみている。一方、高校生の内定率は1月末現在、前年同期比1.4ポイント増の93.4%だった。

「加湿器」出荷、前年比7倍で過去最高に  

ダイニチ工業の発表によると、2021年2月の加湿器の出荷金額は前年同期比700%となったことが分かった。例年の2月は加湿器のオフシーズンとなるが、2021年は新型コロナウイルスなどの感染症対策として加湿器の需要が増大したことが背景にあり、今年1月の出荷金額も前年比約500%となっていた。全ての加湿器の出荷台数が前年を上回り、とりわけ、学校などの抗教室説での需要が大きい加湿量1000ml以上の大型クラスの構成比が増加している。

個人保有の現金、初めて100兆円突破  

日本銀行が発表した2020年10~12月の資金循環統計によると、昨年12月末時点で個人が保有する現金は前年同期比5.2%増の101兆円となることが分かった。100兆円を超えるのは初めてで、背景には自宅で現金を保有する、いわゆる「タンス預金」を増やす傾向があることが挙げられている。家計部門での預金は955兆円で、現金を加えた「現金・預金」は1056兆円となった。株式なども加えた家計部門の金融資産残高は1948兆円となり、過去最高を更新した。

将来なりたい職業、「会社員」が人気に  

第一生命保険が発表した「将来なりたい職業の2020年度ランキング」によると、男子の小中高生と女子の中高生の1位には「会社員」が挙げられた。男女ともに「会社員」への人気が高くなっていた。会社員への人気について、同社では「コロナ禍で在宅勤務が拡がり、自宅で仕事をする親の姿を身近に感じた子どもが多かった」と分析している。同社では30年以上にわたって調査しているが、会社員人気はバブル期(1989~91年)に「サラリーマン」がベスト10入りして以来だとしている。

コロナ禍、新聞読む時間「増える」  

 日本新聞協会が昨年10~11月に全国の男女1200人を対象に、定期購読やインターネットなどで新聞のニュースを月1回以上読んだり見たりしている人は64.0%だったことが分かった。平日1日の読む平均時間はコロナ前の2019年秋の21.9分だったが、コロナ後の2020年秋は24.3分と、約2分以上増加していた。休日も25.5分から27.6分に増え、同協会では「生活が激変する中で、新聞情報への注目が高まった」とみている。

ご当地取り寄せグルメ、1位に「牛タン」  

ホットペッパーグルメ外食総研が全国の20~50代男女を対象に47都道府県の特産品1品ずつの選択肢から取り寄せて食べたい「ご当地グルメ」をアンケートで尋ねたところ、人気1位には宮城県の「牛タン」となった。2位に宮崎県の「チキン南蛮」、3位に兵庫県の「神戸牛ステーキ」、4位に栃木県の「宇都宮ギョーザ」、5位に鹿児島県の「黒豚しゃぶしゃぶ」が挙げられた。上位9品には肉料理が占める結果となっている。同総研では、取り寄せて食べたいという人気上位のキーワードは、「旅行気分が味わえる」「プチぜいたく」だったと分析している。

国税庁からのお知らせ      ~令和5年10月1日から消費税の仕入れ税額控除の方式として「適格請求書保存方式」(いわゆるインボイス制度)が導入されます~

国税庁からのお知らせ
 令和5年10月1日から消費税の仕入れ税額控除の方式として「適格請求書保存方式」(いわゆるインボイス制度)が導入されます。令和3年10月には的確請求書発行事業者の登録申請の受付が開始されます。
 事業者の方が、令和年月からインボイスを交付するためには、原則として、令和5年3月までに登録申請書を提出していただき適格請求書発行事業者となる必要があります。
  詳しくは、国税庁の「インボイス制度特設サイト」をご覧ください。
インボイス制度|国税庁 (nta.go.jp)



社会・経済の動き@しんぶん.yomu第920号

2021年世界成長率を5.6%に上方修正  

経済協力開発機構(IMF)は2021年経済見通しについて、世界の実質経済成長率は5.6%になるとの見通しを発表した。前回予測した2020年12月時点の予測から1.4ポイント上昇修正した背景には、新型コロナウイルスワクチンの普及が寄与している。ただ、IMFはワクチン接種が進展しない場合は、経済回復力は弱まるとも指摘しており、ワクチン進展の具合が世界経済を左右する実態にある。日本の成長率は、2021年は2.7%、2022年は1.8%と上方修正の予測をしている。

コロナ、パンデミック1年で死者260万人  

世界保健機関(WHO)は新型コロナウイルス感染症について「パンデミック(世界的流行)」と形容してから1年を経過するが、この間、感染者数は1億2千万人近くに及び、死者数も260万人を超えたと発表した。とくに、世界最大の感染国である米国での感染者数は世界の約25%を占める3千万人近くが感染し、死者数も第2次世界大戦の死者数を上回る30万人に及んでおり、最悪の感染症となっている。

被災の若年層の4割が「震災記憶話さず」  

民間調査会社のサーベイリサーチセンターが、東日本大震災の発生当時5~15歳だった被災3県の若年層を対象にした調査で、震災の記憶や経験を話す頻度について尋ねたところ、「たまに話すことがある」が最多の43.7%だった。一方、「覚えていることはあるが、ほとんど話さない」は42.3%と答え、震災当時、年齢が低いほど「話さない」と答える向きが多かった。同社では「災害の危機や備えの大切さの記憶が薄れている世代が被災地にも増えつつある」と指摘している。

2021年、政府債務残高は14兆円ドル増  

経済協力開発機構(OECD)の見通しによると、加盟する37カ国での政府債務残高は新型コロナウイルス感染拡大前の2019年から14兆ドル(約1490兆円)に増えることを明らかにした。加盟国での対策に向けた財政出動による政府支出が増えたりしていることが背景にある。本格的な経済回復が遅れることで、政府債務残高は膨らみ、世界的な金融市場の混乱を危惧する声もある。OECDの集計によると、加盟国の債務残高は2019年に47兆ドルあり、2020年に55兆7千億ドルとなっており、2021年にはさらに61兆ドルに達するとみている。

NYダウ、史上最高値を4日連続で更新  

3月15日のニューヨーク株式市場で、優良株で構成するダウ工業株30種平均の終値が前日比174.82ドル高い3万2953ドルとなり、終値では史上最高値を4営業日連続で更新した。市場最高値を2週間ぶりに更新した背景には、2月の消費者物価統計の発表を受け、インフレ高が加速する懸念が薄らいだことや、上がり続けている長期金利が一服したことから、株式が買われたことなどが挙げられている。

女性の「働きやすさ」、29カ国中で28位  

英誌エコノミストが29カ国の先進国を対象に、女性の「働きやすさ」を指標化し、ランキング形式でまとめたところ、日本は29カ国の中でワースト2位だったことが明らかになった。指標は、教育や給与水準、男女格差などの10の分野での指標を基に順位付けをしたもので、首位はスウェーデンで、アイスランドなど北欧諸国が上位6位を占め、最下位は韓国だった。日本の評価では、父親や母親の有給での育児や出産休暇の取得状況は比較的良好だったものの、給与の男女格差や女性の管理職比率、衆院での女性議員の割合への評価が低かった。

首都圏の大学1年の4割超が登校「0日」  

 全国大学生活協同組合連合会が行った「学生生活実態調査」によると、昨年10~11月の調査時点での登校日数は2.0日だったことが分かった。「登校日数0日」という学生も27.1%あり、1都3県の首都圏の1年生だけに限定すると、45.5%だった。大学生活が充実していると感じている学生(充実している、まあ充実している)は前年比14.6ポイント低下の74.23%で、1年生に限定すると56.5%にとどまった。

高齢者、コロナ終息後は「国内旅行」  

有料老人ホーム「エデンの園」が入居者をはじめ全国の60~99歳を対象に、コロナ終息後に真っ先にやりたいことを尋ねたところ(複数回答)、「国内旅行」と答えた人は最多の47.6%だったことが分かった。次いで、「家族・孫に会う」(33.3%)、「外食」(30.6%)、「温泉」(28.1%)が続いた。また、コロナ禍の中で、新しく始めたことを尋ねたところ(複数回答)、「ウォーキング」(19.5%)、「インターネット通販の利用」(11.7%)、「体操」(11.5%)となっている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第919号

過去最大の新年度予算案が成立  

3月2日、衆院本会議で2021年度予算案が可決され、成立した。一般会計総額は106兆6097億円に上り、9年連続で過去最大を更新することとなった。菅首相は予算成立を受けて、「最大の課題となっているコロナ感染症の収束に向け全力を挙げて取り組む」との決意を表明した。2021年度予算案はコロナ関連の19兆円の追加経済対策を盛り込み、1月に成立した第3次補正予算と一体で編成されている。社会保障費は高齢化の進展を背景に過去最大の35兆8421億円にまで膨らんだ。

「脱原発を志向」は76%、増加傾向に  

日本世論調査会が全国の18歳以上の男女を対象にした世論調査で、「原発を将来的にゼロにすべき」「今すぐゼロにすべき」とする脱原発を志向する人は76%に上ることが分かった。脱原発志向の回答は、2014年に69%、2016年に62%、2018年に75%となっており、高い割合が続いてきている。また、福島第一原発事故で増え続ける放射性物質トリチウムを含む処理水の処分方法を尋ねたところ、「海や大気に放出する」は13%にとどまり、「十分な風評被害対策が示されるまで放出しない」が最多の39%だった。

1都3県、緊急事態宣言を延長  

3月5日、政府は新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、1都3県に発令していた緊急事態宣言での期限を3月21日まで2週間の再延長をすることを決定した。変異株による感染拡大の恐れや病床のひっ迫を理由に掲げており、宣言解除には、ほとんど「ステージ2」レベルまでを目安として掲げている。野村総合研究所では、緊急事態の2週間の再延長によって、「2021年の実質国内総生産は1.1%押し下げられるとともに、個人消費については7千億円が下押しされる」と試算している。

分科会会長、コロナ終息に2~3年を要す  

新型コロナ感染症対策分科会の尾身会長は、参院予算委員会で新型コロナウイルス終息に関しての見通しについて、「季節性インフルエンザのように不安感、恐怖心がないとの認識に至るまでには、2~3年は要する」との認識を示した。また、今年12月までに全国民の6、7割の接種が一巡したとしても、依然としてクラスター(感染集団)や重症化は起こり得る」と述べ、年内の終息は見込めないとの見方を示した。

五輪開催反対、日米欧で日本が最多に

独米PR戦略大手のケクストが日米英仏独とスウェーデンの6カ国で、18歳以上の各1千人を対象に東京五輪の年内開催について尋ねた世論調査で、米国を除く5カ国で、「開催に反対する」との意見が「開催に賛成する」を上回ったことが分かった。とくに、日本は五輪開催への反対が6カ国の中では最も多かった。また、新型コロナワクチンの接種意向を尋ねたところ、「接種する」と答えた人は、イギリス(89%)が最多で、スウェーデン(76%)、ドイツ(73%)が続き、日本は4位(64%)だった。

生活保護申請、初めて増加に転じる  

厚生労働省の集計によると、2020年の1年間での生活保護申請件数は22万3622件に上ったことが分かった。前年より1672件多く、比較可能な2013年以降で初めて増加に転じた。同省では、新型コロナウイルス感染拡大により雇用情勢の悪化が背景にあるとみている。事実、昨春に新型コロナの緊急事態宣言が発令され、4月の生活保護申請件数は前年同月比24.9%増という過去最大の伸び率を記録した。同省のホームページでは、「申請は国民の権利」と明記して、相談することを呼び掛けている。

DV相談件数、過去最多の8万件超  

 警察庁の集計によると、2020年に全国の警察へのドメスティックバイオレンス(DV)相談件数は8万2643件に上り、2001年にDV防止法が施行されて以来、最多を更新したことが明らかになった。DV相談では被害者は女性が76.4%を占め、年代別にみると、30代が最多の27.0%で、20代(23.4%)が続いた。同庁では、「新型コロナ感染拡大で在宅時間が増え、家庭内暴力が深刻化、潜在化している可能性がある」として、相談対応を強化するとしている。

CO2排出量、過去最大の減少幅に  

国際エネルギー機関(IEA)の発表によると、2020年の世界の二酸化炭素(CO2)排出量は前年比20億トン減少し、減少率は前年比6%減となったことが明らかになった。第2次大戦以来、過去最大の減少幅が最大となった背景には、世界的な新型コロナウイルス感染拡大で経済活動が停滞したことが挙げられている。しかし、CO2排出は昨年前半に減少したものの、経済回復に伴って増加に転じてきており、IEAでは「クリーエネルギーへの転換が不十分だ」と警告を発している。