社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1195号

長期金利、一時3%を30年ぶりに超える  

9月1日の国債市場で長期金利の指標である新発10年債の利回りが一時3.005%となり、1996年9月以来、約30年ぶりの高水準となった。日本政府の積極財政が財政への悪影響を及ぼすのではとの観測に加え、日銀が今月の金融政策決定会合で利上げに踏み切るとの見方から、日本国債が売られた。加えて、中東情勢の悪化から原油価格の高騰も輸入に頼る日本だけに、インフレが加速するのでとの観測から国債を売る動きが広がった。

最低賃金、全国平均で1177円  

2026年度の最低賃金(時給)改定額が47都道府県でまとまり、全国平均で現行の1121円から56円上がり、1177円になることが分かった。引き上げ額は過去最大だった前年度の66円に次いで2番目となる。国の審議会が都道府県に示した引上げ目安額56円を上回ったのは33府県に及んでいる。改定額は10月適用となるが、山梨や京都など7府県が11月、岩手などの3県が12月からとした。

9月食品値上げ、前年同月比約3倍に  

帝国データバンクは9月に値上げが予定されている飲食料品は前年同月比約3倍の4923品目になるとの調査結果を発表した。背景には、中東情勢悪化に伴う原油高で、包装資材価格の高騰や輸送費上昇が進み、商品価格への転嫁が挙げられている。9月単月で見ると、値上がり品目数は2026年で最も多く、同社では「年内最大の値上げラッシュ」と指摘している。4千品目を超える飲食料品の値上げは2025年4月以来、1年5カ月ぶりとなる。10月にも3千品目以上の値上げが見込まれている。

長野県の健康寿命、男女とも全国1位に  

長野県の発表によると、国が健康寿命の指標一つとしている「日常生活動作が自立している期間の平均」で、2024年の県内男性は80.9年、女性が85.0年で、男女ともに全国1位だった。数値が毎年公表された2016年以降、女性は9年連続、男性は4年連続でトップとなった。全国平均は男性が79.7年、女性が84.1年。同県担当者は「県内高齢者の就業率の高さ、野菜摂取量の多さ、地域での保健医療活動などが奏功している」と分析している。

国連、数年内に気温1.5度超上昇  

国連環境計画(UNEP)は産業革命前からの気温上昇が数年以内に世界平均で1.5度を超え、災害や健康被害などのリスクが危機的な水準まで高まるとの警告を発する報告書を発表した。その上で、UNEPは悪影響を減らす上で、1.5度超の期間を最短にすることが重要であり、化石燃料からの脱却や再生エネルギーの拡大などが必要だとした。報告書では、気温が1.5度を超えると、小さな島が水没する恐れがたかまり、人の健康や食料生産、インフラ、経済にも深刻な影響が及ぶとしている。

未婚若年層35%、結婚するつもりない  

子供家庭庁が初めて実施した大規模調査で、未婚の若年層の35.1%が「結婚するつもりはない」と考えていることが分かった。未婚者に結婚への意欲を聞いたもので、「結婚するつもりはない」以外は、「いずれは結婚したい」(37.5%)、「2~3年以内」(10.3%)、「すぐにでも」(9.5%)だった。結婚のハードル(複数回答)では、「安定した結婚生活を送れる収入への不安」が最多の40.0%で、「自由な時間がなくなる、趣味時間の短縮」(34.4%)が続いた。

 インフルエンザ、全国で流行入り 難者、    

厚生労働省の発表によると、8月17~23日に全国の定点医療機関から報告されたインフルエンザの感染者数は1医療機関当たり1.11人となり、流行の目安となる「1」を超えたことが明らかになった。感染症法が施行された1999年以降で、前年から流行が続いた2023年を除き、2番目に早いシーズン入りとなる。同省では「外出後の手洗いや小まめな換気などの対策」を講ずるよう呼び掛けている。

北極圏氷河、13年間で厚さ5.4m喪失  

北海道大などの研究チームが国際雪氷学会の専門誌に発表した論文によると、北極圏のグリーンランド北西部の氷河で13年間に厚さ5.4m分の氷が失われたことが分かった。その上で、このまま気温上昇が続くことになれば、消失は2倍に加速するとの予測し、氷河の融解で各地に災害をもたらしており、防災の観点から温暖化を阻止することが大事と警鐘を鳴らしている。グリーランドは厚い所では3千メートルを超える氷柱に覆われ、全て溶ければ海面は約7m上昇する量になると試算されている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1194号

今年上半期の出生数、11年ぶりに増加  

厚生労働省の人口動態統計によると、今年上半期(1~6月)の出生数は34万2068人となり、上半期としては2015年以来11年ぶりに前年を上回った。また、同時に発表された2025年の日本人の出生数は67万1236人で、統計がある1899年以降では10年連続最少を更新している。ただ、減少率は2022年以降の5%台から2.2%へと緩やかな減少になっている。2024~25年は婚姻数が増加している影響があった可能性があるとしている。

NY外為市場で1ドル=160円台に下落  

8月28日のニューヨーク外国為替市場で1カ月ぶりに1ドル=160円台に下落した。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長が利上げに含みを持たせる発言したことから、日米の金利差が意識されたことから、円を売ってドルを買う動きが進んだことが背景にある。1カ月前には、日米両政府が円安を止めるために円買いの協調介入をして、1ドル=163円台だった円相場は155円台まで円高が進んだが、協調介入に消失した格好となる。

財務省概算要求、過去最大の約39兆円    

財務省の2027年度概算要求総額は過去最大となる38兆6948億円だったことが明らかになった。金利上昇で国債費の利払い費が17.1%増の36兆6386億円となることが過去最大となる要因がある。国債の利払い費の計算で金利は3.8%となる見込みで、前年度の概算要求だった3.0%から引き上げるとしている。国債費が財政を一段と圧迫する構図となっており、金利動向から目が離せない状況にある。

「ふるさと納税」の赤字、19都府県に  

総務省は2025年度「ふるさと納税」の寄付総額は過去最高の約1兆3314億円だったと発表した。また、受入額から返礼品などの経費と住民税控除による流失額を差し引いた収支を都道府県別に朝日新聞社が独自に試算したところ、19都府県で流失額が受け入れ額を上回るという「赤字」だった。都市部を中心に税収の流失が膨らんでいた。東京が2255億円の赤字に陥ったのをはじめ、神奈川(846億円)、大阪(489億円)、埼玉(481億円)、愛知(469億円)と三大都市圏などで赤字だった。

環境問題「悪化」、10年前の約2倍に  

日本世論調査会の「環境」に関する世論調査によると、地球温暖化などの環境問題が10年前と比べ「悪くなっている」と感じる人は「少し悪くなっている」を加え、82%になっていることが分かった。10年前の調査では45%だったが、2倍近くに跳ね上がっていた。環境問題が一段と「悪化」しているとした背景には、高温による熱中症や豪雨災害など温暖化の被害が近年急増し、顕在化したことが挙げられている。

大学在学者は初めて300万人超に  

文部科学省の2026年度学校基本調査によると、大学の在学者は300万542人となり、初めて300万人を超えたことが分かった。さらに、大学生の学部の女子学生は過去最多の123万7086人となった。その一方で、小学生は565万4461人となり、37年連続で過去最少を更新し、中学生は306万31人で、5年連続で最少を記録した。同省担当者は「昨年同様のトレンドが続いており、少子化による人口減や女性の社会進出、大学進学率の高まりが影響している」とみている。

 京大チーム、自殺は「地域環境」が影響 難者、    

京都大や関西医科大学のチームが英学術誌に発表した調査研究によると、雇用や教育、住居など社会経済的な環境が整っていない地域の住民は、個人の所得水準に関係なく、整っている地域の住民より自殺リスクが高いことが明らかになった。調査研究の結果、同チームは「一人一人の所得水準に関わらず地域全体の治安や精神医療の利用しやすさを改善する重要性」を指摘した。これまでは社会経済的に不利な地域では自殺リスクが高まると指摘されていたが、個人の所得水準が影響しているかどうかは不明だった。

子供の夏休み、食事回数が4割減  

認定NPO法人カタリバが支援する子育て家庭を対象に調査で、昨年の夏休み期間中に食事回数の変化を尋ねたところ、「減った」が40.8%だったことが分かった。学校給食がない夏休みに減った理由を尋ねたところ(複数回答)、「子どもの不規則な生活」(79.4%)で最も多く、次いで「経済的な理由で食材や弁当を十分に買えない」(67.6%)、「準備する時間がない」(53.9%)だった。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1193号

長期金利、約30年ぶりの高水準に  

8月17日の国債市場で長期金利の指標となる新発10年債の利回りが上昇し、一時、2.930%となった。1996年10月以降、約30年ぶりの高水準。背景には、日銀が早期利上げに踏み切るとの観測に加えて、米国の長期金利が上昇したことが日本の長期金利に波及したとみられる。長期金利の上昇で固定型住宅ローン金利は上昇し住宅購入者の負担が増えるとともに、企業にとっては利払い費の増加から設備投資が鈍るとされている。

GDP、3四半期連続のプラス成長  

内閣府が発表した2026年4~6月期の国内総生産(GDP)は前期比0.3%増で、年率換算では1.1%となったことが分かった。3四半期連続のプラス成長。中東産原油の輸入が大幅に減少したことが国内総生産の計算上、GDP押し上げに寄与したとしている。個人消費は前期比0.02%減、住宅投資は1.2%減、企業の設備投資は1.2%減、公共投資は0.1%と振るわず、内需寄与度は0.2ポイントのマイナスとなっている。一方、輸出が0.5%増、輸入が1.5%減となっている。

7月貿易収支、3ヵ月連続の赤字  

財務省は7月の貿易収支は6345億円の赤字となったと発表した。3ヵ月連続の赤字で、背景には中東情勢の悪化からエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡封鎖から原油価格の高騰が挙げられている。原油の輸入量は1210万6千バーレルだったが、このうち中東からの輸入は32.8%減の718万2千キロリットルとなったものの、米国から輸入が9倍超となる439万3千キロリットルを調達した。政府は7月の輸入量は前年並みに回復する見込みだと説明している。

消費税減税、71%が財政への不安抱く  

共同通信社の全国電話世論調査によると、政府の消費税減税の実施について、財政への不安を尋ねたところ、「感じる」「ある程度感じる」が71.7%だったことが分かった。7割以上の人が代替財源を確保できていない状況に対して懸念を示していることが浮き彫りとなった。また、飲食料品の消費税1%に引き下げる方針に、賛否を尋ねたところ、「賛成」が52.7%、「反対」が43.1%と拮抗し、財源不足への懸念が払しょくできていないことが賛否の比率に表れたとみられる。

各省庁の概算要求総額、初の130兆円超  

政府の2027年度予算の各省庁からの概算要求が8月末で締め切られるが、一般会計の要求総額は初めて130兆円を超える見通しにあることが明らかになった。4年連続で過去最大を更新し、初めて130兆円を超える見通しとなった。高市首相は「責任ある積極財政元年」と位置づけて、予算編成にあたって抜本的な見直しを掲げており、年末に策定される2027年度政府予算案は膨らむ可能性がある。

2026年産米、値下がり見通しに  

JAグループが新米を集荷する際にコメ農家に前払いする「概算金」が決まり始め、北海道や北信越の3県では前年を2~4割程度下落するなど、2026年産の新米価格

が前年の高騰から一転して値下がりする見通しとなった。一方、夏に収穫される九州などの早場米は大幅に値下がりしており、積み上がる在庫米を背景に今年の新米は値下がりが色濃くしている。物価高に苦しむ消費者には朗報となるが、農家は原油高などの生産費用を賄うことが叶わず、農家経営を圧迫しかねないとの危機感が高まっているとともに、離農が懸念されている。

 福島原発廃炉への関心、20代は24% 難者、    

三菱総合研究所が東京都民1千人と福島県民500人を対象にした東京電力福島第1原発に関する意識調査で、「同原発の廃炉の状況に関心があるか」を尋ねたところ、「そう思う」「ややそう思う」と答えた人は、東京は38.4%、福島は47.6%だったことが分かった。一方、「そう思わない」「あまりそう思わない」と東京が22.8%、福島が18.4%で、東京の回答を年代別にみると、関心が最も低いのは20代の24.0%だった。

20代のNISA買い付け額、発足比約17倍  

金融庁のまとめによると、20代の少額投資非課税制度(NISA)を使った買い付け額は2025年に1兆2648億円になるとことが分かった。20代若者の買い付け額が制度開始の2014年から約17倍に急増していた。また、30代の買い付け額が3兆2866億円となり、制度開始の約14倍に達するなど、若い層での伸び率が大きく、年金制度など将来不安に備える姿勢が浮き彫りとなっている。一方、投資にお金をつぎ込み過ぎて生活が苦しくなる「NISA貧乏」といわれる無理な投資を懸念する指摘も出ている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1192号

消費税減税、来年から2年間実施  

8月5日に行われた臨時閣議で、飲食料品の消費税率は2027年4月から2年間、現行の8%から1%に引き下げる基本方針を決定した。税率引下げは消費税導入された1989年以来38年ぶり。税率1%相当となる年間約6千億円を中低所得者に現金給付することも閣議決定され、飲食料品にかかる消費税を実質ゼロとする。2年後の減税終了後、所得連動の新たな給付制度を導入し、税や社会保険料の負担が大きい中低所得者の手取りを増やすとしている。

2026上半期経常黒字、17兆円超  

財務省は2026年上半期の国際収支速報で経常収支の黒字額は前年同期比22.5%増の17兆4292億円となったと発表した。上半期の黒字額は比較可能な1985年以降で41年ぶりに最大となった。黒字となった最大の要因は海外投資による配当金が上半期としては過去最大となる20兆4914億円と拡大したことなどが挙げられた。また、貿易収支は輸出が好調だったことに加え、中東情勢の混乱から原油の輸入が減少したことが挙げられている。

日銀、7月企業物価指数は7.2%上昇  

日銀は7月の国内企業物価指数(2020年平均=100)は前年同月比7.2%上昇の135.8だったと発表した。2カ月連続の7%台の高水準で、背景には中東情勢の悪化で値上がりが続いてきたナフサなどの石油・石炭製品の伸び率は下がったものの、電力・都市ガスなどが上昇した。日銀は物価高が原油価格にとどまらず、幅広く波及することに警戒感を強め、同行の担当者は「7月だけの動きであり、高い水準であることには変わりはない」とみている。

実質賃金、6カ月連続でプラスに  

厚生労働省は6月の毎月勤労統計調査で、物価変動を考慮した実質賃金は前年同月比1.6%増となったと発表した。6カ月連続でのプラスで、6カ月以上増加は2021年(2~8月の7ヵ月連続)以来となる。ただ、足元では中東情勢の悪化から原油由来の材料価格のコスト増や価格転嫁の進展から値上げが想定され、同省担当者は「動向を注視する」としている。名目賃金の当たる現金給与総額は前月比3.4%増の53万円1677円だった。

農産物輸出額、2年連続で過去最高  

農林水産省が発表した2026年上半期(1~6月)の農林水産物・食品の輸出額は8977億円だった。前年同期比10.9%増となり、上半期としては2年連続で過去最高を記録した。輸出先の上位である米国や香港など10カ国・地域全てで前年同期を上回っていた。品目別では世界的な抹茶ブームを背景に緑茶が前年同期比約84%の増加で際立っている。同省ではインバウンド(訪日客)の増加に伴い、日本食の認知度が向上するとともに、健康志向の高まりが農林水産物・食品の輸出に寄与したとみている。

大手企業の賃上げ率、5.37%  

経団連が発表した2026年春闘の最終集計で、定期昇給やベースアップを含む大手企業の月給の平均賃上げ率は5.37%だった。3年連続で5%を超えたことになり、平均引き上げ額は1万9752円だった。企業業績が好調だったことや人手不足を背景に、従業員へ利益を還元したことが挙げられている。賃上げ率は製造業が5.36%、非製造業が5.38%だった。担当者は「中東情勢などのリスクはあるものの、賃上げの勢いを定着させたい」と話し、賃上げ定着に向けての姿勢を見せている。

 若年層の4割、今後日本が戦争可能性大 難者、    

日本世論調査会が行った郵送方式の世論調査で、日本が今後、戦争する可能性が「大いにある」「ある程度ある」と答えた30代以下の若年層は43%だったことが分かった。中年層(40~50代)が31%、高年層(60代以上)が30%で、若年層が1割強ほど高かった。また、今後10年以内に世界のどこかで核兵器が戦争で使用される可能性が「大いにある」「ある程度ある」と答えた若年層は75%で、中年層の63%、高年層の58%より多くなっていた。

ゲーム依存、若年層の10%で生活支障も  

国立病院機構久里浜医療センターの調査によると、ゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム行動症」(ゲーム依存)と疑われる人が若年層(10~29歳)で10.3%に上ることが分かった。7年前の同規模調査から約5%増えていた。ゲーム行動症は日常生活よりもゲーム優先の行動様式となり、学業や健康に問題が生じてもゲームを続ける特徴があり、世界保健機構(WHO)が2019年に依存症と認定していた。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1191号

来年4月から飲食料品の消費税を1%に  

7月30日、高木首相は2027年4月から2年間、飲食料品の消費税率を1%に引き下げると表明した。物価高対策への対応で、1989年の消費税導入後、現行の8%から初めての引き下げとなる。併せて、消費税引き下げとともに、中低所得者には1%分の税収の相当する年6千億円を現金給付するとした。飲食料品の値下がりが見込まれる一方で、国や地方を合わせた2年間で約10兆円の税収減となり、我が国財政への悪化懸念が拡がっている。

2026年度最低賃金、全国平均55円増  

中央最低賃金審議会は最低賃金(時給)の2026年度改定額の目安は全国平均を55円引き上げることを決定した。過去最高となった最低賃金は現行の1121円から1176円となる。55円の引き上げとなった最低賃金決定の背景には、物価高で苦しむ労働者の家計に配慮する一方、賃金引上げにゆとりがない中小企業経営に配慮した形で決着した。今回の目安を参考に、今後、都道府県単位での地方審議会が地元での改定額を検討後に決定し、適用することとなる。

社会保障給付、3年ぶり増の138兆円  

国立社会保障・人口問題研究所は年金や医療、福祉にかかった2024年度の社会保障給付費は前年度比2.0%増の138兆3019億円だったと発表した。3年ぶりの増加で、高齢化に伴い介護給付費や公的年金改定による増額が背景にある。1950年度から集計を開始して以来、2021年度の新型コロナ禍に次いで2番目に多い金額となる。分野別にみると、年金が約58兆円で最多となり、全体の約42%を占め、次いで医療が約45兆円、介護や子育て支援などの福祉その他に約36兆円となっている。

8月食品値上げ、前年同月比8割増に  

帝国データバンクは主要食品メーカー195社を対象に集計したところ、8月に値上げ予定の飲食料品が前年同月比8割増の2311品目になるとの調査結果を発表した。同社では、一段と中東情勢が悪化したことにより、原油が高騰し、資材価格や物流コストが重み、製品価格への価格転嫁が進んだとみている。同社では翌9月の単月には、2026年最多となる4千品目以上の値上げが予定され、10月には3千品目を超えるとみられるとしている。

日本人、42年ぶりに1億2千万人割れ  

総務省は今年1月1日現在の日本の人口は1億1973万6483人だったと人口動態調査結果を発表した。1989年以来42年ぶりに1億2千万人を下回る結果となり、1968年の調査開始以来、最大の減少だった。都道府県別では、東京都を除いて46道府県が減少し、最も減少率が高かったのは秋田で、青森、高知が続いた。年齢別構成では、65歳以上の高齢者が29.79%、働き手である15~64歳が59.09%と増加が見られたが、0~14歳の年少人口は11.13%で最低を更新した。

民間企業の男性育休取得、初の50%超  

厚生労働省が発表した2025年度雇用均等基本調査で、男性の育児休暇取得率は50.9%だった。前年度比10.4ポイント増加で、調査開始の1993年度以降で初めて50%を超えた。上昇は13年連続で、政府の掲げる「2025年までに50%を」との目標を達したことになる。事業所別にみると、従業員5~29人は前年度から17.8ポイント増の42.9%になり、大きく伸びたことになる。男性の取得期間は「1ヵ月から3カ月未満」が最も多い30.3%だった。

 水産庁、サンマ不漁見込みの見通し 難者、    

水産庁はサンマの今年の漁期(8~12月)に「昨年の水準を下回る」との見通しを発表した。日本の漁船が操業する北海道沖から千葉県沖にかけての漁場に来遊するサンマの量が激減するためだとしている。当然、来遊量が低水準で漁場が遠くになれば量のコストが膨らみ、サンマの価格が上昇し、庶民の食卓の味方から遠ざかる可能性が高い。また、スーパーでのサンマの重さは100~110グラム台が中心になるとみられる。

高齢者、「収入を伴う仕事」希望は4割  

内閣府は日本・米国・ドイツ・スウェーデンの4カ国の65歳以上の高齢者を対象にした国際比較調査で、日本は39.0%が「収入を伴う仕事をしたい」と答え、4カ国中で割合が高かった。米国が24.3%、ドイツが19.8%、スウェーデンが19.1%。仕事がしたい理由を日本の高齢者に尋ねると、「収入が欲しいから」が最多の48.2%で、「働くのは体に良いから、老化を防ぐから」が25.1%で続いた。日本は経済的不安や健康不安に応えた就業機会の提供が求められていることを物語った。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1190号

原油輸入響き、上半期貿易赤字約1兆円  

財務省は2026年上半期(1~6月)の貿易収支は1兆144億円の赤字だったと発表した。半導体などの輸出は好調だったものの、中東からの原油輸入量は26.4%減少したことが背景にある。中東情勢の混乱が長期化し、我が国のエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖で混乱が長期化で、代替原油の輸入先である米国輸入は1979年以降で最高の約5.6倍に増えた。2026年上半期の貿易収支は、輸出が60兆6606億円に対し、輸入は61兆6750億円だった。

骨太方針で「財政健全化」の文言が消失  

政府は7月21日、経済財政運営の指針「骨太方針」を決定したが、2001年から掲げてきた「財政健全化」の文言表記が初めて消えた。これまで政府は財政運営の指標として基礎的財政収支(プライマリーバランス)を重視し、財政運営を社会保障などに充てる政策的経費を税収などの基本的収入でどの程度賄えるかを信条に掲げてきた。高市政権は2040年度までに民間を含めた官民投資370兆円により、名目での経済成長率3%超、物価を加味した実質1%超の高成長を目指すと「骨太方針」に掲げた。

進行止まらぬ円安、163円後半に  

7月24日の東京外国為替市場で1ドル=163円台後半で取引された。トランプ大統領が「イランへ過去最大の攻撃となる決断は近い」と発言したことから、中東情勢がさらに悪化するとの見方から「有事のドル買い」が進み、7月23日のニューヨーク市場では一時1ドル=163円99銭を付けるなど、円売りが進んだ。一方、東京株式市場でも中東情勢の不安もあり、大幅に反落し、下げ幅は一時2000円を超え、6万5000円を割り込んでいる。

生成人工知能(AI)利用経験は約2倍に  

総務省が発表した2026年情報通信白書によると、生成人工知能(AI)を利用経験がある人は2025年度には58.8%と半数を超えていることが明らかになった。前年度の26.7%から約2倍に増加していた。年齢別にみると、15~19歳が91.7%、20~29歳が78.2%と高い一方で、60~69歳は33.5%と、年代が上がる従い利用割合は減少していた。一方、米国や中国などで日本以外の3カ国での利用経験は7割以上だった。

米の新関税、日本は12.5%  

米国は通商法301条に基づき、7月24日、日本や欧州などの60カ国・地域からの輸入品に対し、10~12.5%の関税を発動し、日本は12.5%となった。60カ国・地域は米国の輸入のほぼ全てをカバーしており、米国内でのインフレ加速を懸念するとともに、我が国の製造業からは「米製造業の復活に向けで貢献しようとしているのに、やや理不尽ではないか」との声も上がっている。

コメ民間在庫、過去最大の243万トン  

農林水産省が調べた6月末時点でのコメの民間在庫量は過去最大となる243万トンだった。適正とされる民間在庫の適正量が180~200万トンを大きく上回っていた。コメが余剰な状態からコメ余りから価格下落が加速する一方で、コメ農家の経営を圧迫する危惧が出ている。さらに、新米より早い時期に出まわる「早場米」産地の鹿児島など3県でJAグループがコメ農家に前払いする金額が2~4割下落するなどコメの値下がり傾向が鮮明になっており、コメの値下がり傾向が鮮明化している。

 iPS由来の「心筋シート」、公的保険適用 難者、    

中央社会保険医療協議会は心不全治療に使う人工多能性幹細胞(iPS)由来の心筋シート「リハート」を公的医療保険として適用することを決め、総会で了承した。9月1日から適用され、価格は患者一人当たり5320万円となる。高額となるが自己負担を軽減する「高額療養費制度」があり、実際の支払額は大きく軽減されることになり、年収にもよりますが、個人の実質的な自己負担額は数万〜数十万円程度に抑えられる。

国民年金納付率、14年連続で上昇  

厚生労働省は2025年度の国民年金保険料の納付率は79.6%だったと発表した。14年連続での上昇で、背景にスマートフォン決済アプリによる納付などの環境整備が奏功したものとみられる。納付率を都道府県別にみると、新潟(88.06%)、富山(88.05%)が高く、沖縄(71.89%)、大阪(73.72%)が低かった。一方、女性の就業が増えたこともあり、厚生年金に加入する配偶者の扶養される「第3号被保険者」も604万人となり、過去最少となった。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1189号

米・イラン、戦争懸念から原油先物高騰  

7月13日、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場で、アジア市場での時間外取引で急上昇した流れを受けて、急上昇した。米国産標準油種WTIは前週末終値から4%超の上昇し、一時1バーレル=74ドル台後半となった。背景には、米・イランが一旦は停戦合意したにも関わらず、米中央軍が新たな攻撃を再開し、対するイランもクウェートの発電所などを攻撃するなど、全面戦争の危惧の高まりがあり、原油輸送のホルムズ海峡の航行不安から原油の急上昇がある。

75歳以上の老老介護、過去最高の37%  

厚生労働省の2025年国民生活基礎調査で、同居する配偶者らが在宅で介護する世帯で、介護するする人と世話する人がともに75歳以上の割合は過去最高の37.1%だった。3年前の前回調査から1.4ポイント上昇し、過去最高となった。老老介護を65歳以上同士でみると、61.9%だった。65歳以上の1人暮らしの人は過去最多の933万人だった。また、高齢者世帯の2024年の年間平均所得金額は336万1千円だった。

全世帯の半数以上が「生活が苦しい」  

厚生労働省が行なった2025年国民生活基礎調査によると、調査対象となった約33万世帯の55.4%が生活は「大変苦しい」「やや苦しい」と答えていることが分かった。とくに、子どもがいる世帯では「苦しい」と答えた世帯は61.5%で、母子世帯では82.1%に上っており、子どもいる世帯ほど苦しい生活となっていることが浮き彫りとなった。同省では「飲料や食料品の物価高が影響した可能性がある」と分析している。

ハウスメーカー倒産、上半期で9割増  

東京商工リサーチはハウスメーカー(木造建築工事)の倒産は2026年上半期(1-6月)で118件となり、前年同期比約9割増加していた。背景には、建築コストが増加し、1棟当たり単価の値上がりに加え、住宅ローン金利の急上昇から住宅建築やマンションの購入検討と最終的な購入時との開きが背景にある。デフレだった2004年上半期には198件で過去最高となったが、上半期でのハウスメーカーでの倒産件数はこれに次ぐものとなった。

米研究チーム、AI依存で思考力低下  

米国ペンシルベニア大ウォートン校の研究チームは急速に普及が進む生成人工知能(AI)が誤った答を導き出したとしても、約8割の人が従ったとする実験結果を報告した。実験では正答と誤答をランダムに繰り返す実験を行ったところ、様々な質問にAI正しい回答をした場合は92.7%が受け入れ、間違った回答でも79.8%が従ったもので、無批判にAIの回答を受け入れる「認知的降伏」が見られたとしている。内閣府に調査でもAI利用者の約4人に1人が「考える時間が減った」と答えている。

子育て世代、「子ども1人」は半数超え  

厚生労働省の国民生活基礎調査によると、全国の子育て世帯のうち、「子ども1人」世帯の割合は50.1%となり、調査を開始した1986年以降で初めて5割を超えたことになる。ただ、全国全ての約5506万世帯のうち、18歳未満の子どもがいる世帯は約917万世帯で、全世帯の16.7%で、過去2番目に少ない割合だった。また、子どもがいる世帯のうち、母親が働いている世帯の割合は81.2%に上り、過去最多だった。一方、65歳以上の高齢者が1人で暮らしている世帯は約934万世帯で過去最多だった。

家庭内孤立の中高年者、メンタル不調 難者、    

東京都健康長寿医療センターの研究グループは、家族と同居していても孤立状態の中高年はメンタルヘルスが不調な傾向が見られたと発表した。調査は40歳以上の約9千人(平均年齢70歳)のデータを抽出し、平日・休日ともに家族との会話時間が1日15分未満、自宅で一人で過ごすことが多いという「家庭内孤立」にある人の特徴を調べたもの。家庭内孤立は40~64歳が3.2%、65歳以上が5.3%で、女性より男性で多い傾向が見られた。

売れたものランキング、健康志向が首位  

調査会社のインテージが全国のコンビニやスーパー、ドラッグストアなど約6千店の1~5月の販売額を集計し、売れたものをランキングしたところ、首位は麦芽飲料だった。麦芽飲料は前年同期比55%増で、麦芽エキスを加えた飲料で粉末タイプが有名で、健康志向の高まりから支持が集まった。2位には、好きな作品やキャラクターを応援する「推し活」ブームを背景に、同42%増となった。値上げが目立つ飲食料品やナフサ由来の石油関連製品もランキング入りした。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1188号

長期金利、約30年ぶりの高水準に  

7月6日の債券市場で日本の10年物国債の利回りが2.83%となった。1996年以来約30年ぶりの高水準。背景に、政府の「骨太の方針」原案に日銀が考慮している利上げ方針を牽制していると受け止められ、物価上昇に日銀の利上げが遅れ、追いつかなくなるとの見方から、債券が売られ長期金利が上昇した。また、外国為替相場で円が売られ、1ドル=162円台水準が続き、円安水準となっている。市場関係者は「財政規律を政府・日銀で歩調を一にしない限り、金利はさらに上昇しかねない」とみている。

地方税収、初めて50兆円を突破  

総務省の発表で、2025年度の地方税収は50兆141億円となった。前年度決算額比5.2%増となり、5年連続で過去最高を更新するとともに、初めて50兆円を突破した。内訳をみると、個人住民税が12.9%増の15兆5225億円、地方法人2税(法人事業税・法人住民税)が3.2%増の10兆6077億円、固定資産税が2.5%増の10兆2066億円、地方消費税が0.8%増の6兆9675億円などとなっている。企業収益が上回ったことや賃上げでの給与所得の増加、住宅の新増築の増加、物価高などが背景にある。

経常収支は16ヵ月連続黒字に  

財務省の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支は3兆9683億円の黒字となった。前年同月比19.5%増となり、16ヵ月連続での黒字となった。とくに、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が69億円の黒字に転換したことが大きく寄与した。輸出がアジア向けの半導体などの電子部品や非鉄金属、米国向けの自動車輸出などが好調だった。一方、サービス収支は旅行収支が中国から訪日客数が減少したのが響き、103億円の赤字になった。

実質賃金、春闘効果で5ヵ月連続増加  

厚生労働省が発表した5月の毎月勤労統計調査によると、物価変動を考慮した実質賃金は前年同月比1.4%増だった。5ヵ月連続の増加で、5か月以上の増加は2021年以来5年ぶりとなる。背景には、春闘での賃上げが拡がり、物価上昇を上回ったことや政府がガソリン価格を抑制する補助金政策が功を奏したことが挙げられている。名目賃金である現金給与総額は前年同月比3.2%増の31万1165円だった。

2026上半期企業倒産、5千件超に  

東京商工リサーチは2026年上半期(1~6月)の負債総額1千万円以上の企業倒産は5346件となったと発表した。前年同期比7.1%増加し、上半期としては12年ぶりに5千件を突破した。背景には、円安による原材料高騰といった物価高が経営を直撃したことに加え、長引く人手不足が中小企業の経営を圧迫したとみられる。同社担当者は「秋以降、倒産ペースが速まる可能性がある」と指摘している。

宿泊施設の約7割、「人手不足」を訴える  

政府が閣議決定した2026年版観光白書に盛り込まれた観光庁のアンケート調査で、72.2%の宿泊施設が「人手不足の状況にある」と答えていることが分かった。調査で「人手不足」と答えた施設に課題を尋ねたところ、「繁忙期の従業員の負担が増加している」との答えが多かった。白書では調査データを基に、観光業は「地方の雇用や経済を支える重要産業だ」と指摘したうえで、「人手不足が従業員の負担増につながり、離職率が増加し、さらなる人手不足に至るという悪循環が生じている可能性がある」と分析している。

 コメ価格見通し、先安観が優勢な状況に 難者、    

米穀安定供給確保支援機構の発表によると、向こう3カ月のコメ価格の見通しに関する6月の指数は前月から4ポイント減の19になったことが明らかになった。節目となる50を9カ月連続で下回り、前年産の豊作で在庫量が多かった2014年8月に記録した過去最低水準に並んだことになる。農水省が公表した5月末時点での民間在庫量は前年同月比51%増の223万トンと高い水準あり、コメ余りの状況にある。

夏休み予算、5年ぶりに減少  

明治安田生命保険が20~50代の男女を対象に、今年の夏休みに関する調査で、休暇中の予算は平均で8万5145円だったことが分かった。前年は10万円を超える過去最高を記録したものの、一転して節約志向が鮮明となった。背景には、物価高の影響で下げざるを得なくなった実情が挙げられている。現に、減らす理由について、66.8%が「物価高で家計が厳しいため」と答え、19.4%が「収入が減少したため」と挙げている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1187号

国の税収、6年連続で過去最高に  

財務省の発表によると、2025年度の国の一般会計税収が84兆2226億円となったことが分かった。前年度比12.0%増となり、6年連続で過去最高を更新している。消費税・所得税・法人税の「基幹3税」が増加し、税収の内訳をみると、法人税が21.4%もの増加で所得税が19.1%増、消費税が4.0%も増加していた。背景には、物価高や賃上げに加え、企業業績の向上などが挙げられている。とはいえ、税収では歳出全体の4分の3を賄うに過ぎず、依然として、不足分を赤字国債に頼らざるを得ない財政実情にある。

国債利率、29年ぶりの高水準  

財務省は10年物国債の入札で、表面金利を年2.7%とした。新しく売り出す国債の表面金利が市場金利より低くなると魅力が薄らぎ、落札額が額面を下回れる恐れがあることから、3ヵ月に1度見直している。直近では、1~3月は2.1%、4~6月は2.4%となっている。中東情勢の混乱から、国債市場では10年債の利回りが上昇し続けており、国の政策経費への圧力が増してきている。我が国の財政不安が募る状況にある。

路線価全国平均変動率、前年比2.9%増  

国税庁が発表した2026年分の路線価で、全国の平均変動率は前年比2.9%増となったことが明らかになった。現在の計算方法となった2010年以降では最大なった。5年連続での上昇で、背景には都市部での再開発やインバウンド(訪日客)の増加に伴うホテルや店舗需要などが挙げられている。また、税務署別の最高路線価を都道府県ごとに比較すると、最大と最少の格差で最大だったのは北海道の約924倍を筆頭に、10都道府県で100倍を超えており、同一県内でも格差が見られた。

「ゆうパック」料金、10月から10%引上げ  

日本郵便は、10月から「ゆうパック」料金を平均で約10%引き上げると発表した。物価高の影響で、人件費や輸送費などのコストが増加していることからの値上げとなるとしている。値上げ率は2~40%となり、荷物サイズの大きさや遠距離になるほど値上げ幅が異なる。また、ゆうパック用の箱などの包装用品や、1千通以上を一斉に送る際の割引郵便物なども値上げ対象となる。値上げは2023年10月以来となる。

地域間での賃金格差、15万円超に  

厚生労働省の賃金構造基本統計調査の分析によると、2025年の月額賃金の平均で、最も高い東京都と最も低かった地域との差は15万4400円だったことが分かった。賃上げでの地域間格差が大きく開いており、同省では「都市部への大企業の集中が地域間格差に反映された可能性がある」とみている。最も高かった東京都の月額賃金は平均41万8300円で、もっとも低かった青森県は26万3900円だった。賃金格差や人口流失は都市部集中の背景にあるとの指摘も出ている。

農業従事者、初めて100万人割れ  

農林水産省は2026年農業構造動態調査で、個人で農業を主な仕事にする「基幹的農業従事者」は2月1日現在で98万6600人だったと発表した。前年比4.8%減で、統計資料が残る1985年以来、初めて100万人を割り込み、20年前の210万人と比べ半減したことになる。農業従事者の高齢化で離農が進行している実態を浮き彫りにしている。個人農家が減少する中で、規模の大きい法人などが農地を引き受ける傾向が続いており、農水省も農地の集約化を推進している。

 コメ価格、5キロ3590円に下落 難者、    

農林水産省は6月15~21日まで1週間に全国のスーパー約1千店舗で販売された5キロ当たりの平均価格は3590円だったと発表した。今年1月時点で4400円から比べると、2割ほど割り込み、2026産米は3千円を割り込むと予想する店舗もある。供給過多でコメがだぶつき、高値水準で推移したものの、今年の新米は2年前水準の5キロ2000円に近付くのではと米農家は見ている。そのうえで、JA農協の在庫調整と減反政策がコメ価格を高止まりさせる構造となっていたと分析している。

50~70代未婚男女9割が「孤独」抱く  

超楽長寿が全国50~79歳の未婚男女を対象にした調査で、「高孤独層」が62.5%、「中孤独層」が31.5%で、併せて94%が孤独感を抱えていることが分かった。この調査では米国で考案された「UCLA孤独感尺度」が使用された。調査対象のうち、現在、交際相手がいない500人に「パートナー観」を聞いたところ、約7割が「日常の些細な出来事を話す相手がいない」「あまりいない」と回答した。また、「新しく得たい関係性」を尋ねたところ、男女とも7割超が「同性の友人」だった。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1186号

骨太方針で日銀の「利上げ」を牽制  

政府は7月に策定する経済財政運営の指針、いわゆる「骨太方針」に経済成長の実現に向けて「適切な金融政策運営が行われることも非常に重要だ」と明記する方針である。日銀は物価高の抑制に向けて政策金利の追加利上げを志向しているが、早急な利上げは景気にブレーキをかけ、下押し圧力を危惧する高市首相の意向が「骨太方針」に反映される方針となる。利上げは円安に歯止めをかける効果があり、一方では借入負担の増大や国債の利払い費の増加となる。政府と日銀とのせめぎ合い構図となっている。

対イラン情勢、米空爆で長期化への懸念  

米東部時間6月27日、イラン国内の複数の軍事目標を空爆したと米中央軍が発表し、本格的な戦闘再開を警告した。米国とイランは戦闘終結の覚書で合意したものの、25日にイランがホルムズ海峡で原油を積載したシンガポール船籍の商船を攻撃したのを受け、米軍がドローン施設などを標的に攻撃した。戦闘終結した米国とイランとの対立が鮮明となり、世界経済へのダメージを与える影響があるものと危惧し始めている。

企業の7割が「ナフサ影響」拡大を危惧  

帝国データバンクが全国の企業を対象に、中東危機に伴うナフサをはじめとした石油製品の供給状況を尋ねたところ、5月時点で約7割の企業が「影響は強まっている」と答えていることが分かった。ナフサは塗料、包装、断熱材など広範囲な製品での原材料となり、多くの企業が供給懸念や製造コスト上昇で苦慮する状況にあることが浮き彫りになった。同社では「供給不安が長期化すれば、企業の自助努力では対応が難しい」と指摘している。

国税庁、脱税告発は82件・84億円  

国税庁は2025年度に査察(強制捜査)で摘発した脱税は127件で、脱税額は約111億円だったと発表した。このうち、82件(約84億円)を検察庁に告発したが、平均脱税額は1億200万円となり、過去10年間で最高となった。検察庁に告発した82件は海外に不正送金を隠すなどの国際事案が17件、消費税の不正還付事案が12件あった。脱税による不正で得た資金は、現金や預貯金で保管され、中には動画配信やゲームへの課金に充てられていた。

日本の競争力、2年連続上昇も世界30位  

スイスの国際経営開発研究所(IMD)が発表した2026年版世界競争力ランキングによると、日本の競争力は世界30位だったことが明らかになった。前年から順位はインフラの充実などから5つ上昇し、2年連続で上がっている。世界競争ランキングは「経済実績」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラ」の4分野で競争力を世界の主要70カ国・地域を対象に評価している。世界首位にはシンガポールが前年2位からランクアップした。

自動車保険料、過去最大の値上げ  

損害保険料算出機構は自動車保険料を算定する目安となる参考純率を平均14.4%引き上げる届出を金融庁に提出したことを発表した。引き上げ幅は過去最大なものになり、これを基に損保各社は来年以降の自動車保険料の算出し、保険料が引き上げられることになる。自動車事故率は安全技術の発展もあって減少しているものの、自動車の高性能化で部品の高額化を背景に保険金支払いが増加していることが自動車保険料の値上げが背景にある。

 過疎地のGS50店、政府が重点支援 難者、    

政府はガソリンスタンド(GS)を燃料供給網の維持する上から、とくに重要な約50店舗を選定して重点支援する方針案を有識者会合で示した。今後、自治体の支援強化と設備費用の支援強化など具体策を有識者会合で検討するとしている。GSは車移動が欠かせない地方で、災害時も含めエネルギー供給が不可欠な重要な拠点となっている。政府は有識会合の議論を経て、2027年度予算への反映を目指すとしている。

認知症の行方不明者、依然高い水準  

警察庁は昨年1年間に全国の警察に届け出があった認知症の行方不明者数は1万7345人だったと発表した。過去10年間の認知症の行方不明者数は1万5千~1万9千人台で推移し、依然高い水準にある。とくに、男性の不明者は女性の1.3倍に上り、年代別でみると70代以上が95%を占めている。また、GPS機器などを活用されて見つかった人のうち、8割超が当日中に見つかり、早期発見に有効であることを示す結果となった。