社会・経済の動き@しんぶん.yomu第884号

◆自動車大手8社の国内生産は6割減
 国内大手自動車8社の発表によると、5月の国内生産台数は前年同月比61.8%減の28万7502台だったことが分かった。減少率は東日本大震災直後の2011年4月の60.1%を上回り、1967年以降で過去最大となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより、工場停止や生産調整が相次いだことが背景にある。海外生産台数も8社合計で61.7%減の62万9256台となった。


◆非効率な石炭火力、10年後までに廃止
  梶山経済産業相は二酸化炭素(CO2)を排出する非効率な石炭火力発電所を2030年度までに段階的に休廃止する方針を表明した。地球温暖化対策の枠組みである「パリ協定」に基づき、欧州を中心に石炭利用の「脱炭素」の動きが加速しており、日本も世界の潮流に沿う形となった。石炭火力削減に伴い、太陽光などの再生可能エネルギー発電や原子力発電の比率を高めていく考えで、政府は2030年度に再生エネルギー発電を22~24%、原子力発電を20~22%とする発電割合の目標計画を掲げている。


◆公的年金運用、過去最大の17兆円赤字
 公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の発表によると、2020年1~3月期の運用損益は17兆7072億円の赤字となったことが分かった。四半期としては過去最大の赤字で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により株価が下落したことが背景にある。内訳を見ても、外国株が10兆231億円の赤字、国内株が7兆4185億円の赤字となっており、まさにコロナウイルスの流行が株式運用を直撃した構図となっている。


◆全国の路線価、5年連続で上昇
  国税庁が公表した2020年分の路線価によると、全国32万地点の対前年比変動率は全国平均で1.6%上昇した。上昇5年連続で、再開発やインバウンドの効果により大都市圏の上昇基調が地方都市にも波及拡大した形となっている。都道府県別でみると、21都道府県が上昇し、下落は26県となっているが、下落した19県は下落幅が縮小していた。路線価全国1位は、東京都中央区の鳩居堂で、1平方メートル当たり4592万円だった。


◆完全失業者は200万人に迫る勢い
  総務省は5月の完全失業率は前月比0.3ポイント上昇の2.9%となり、完全失業者数も前年同月比33万人増加の198万人になったと発表した。また、厚生労働省が発表した5月の有効求人倍率は前月比0.12ポイント下落の1.20倍となり、5カ月連続で減少した。有効求人倍率の下げ幅はオイルショック後に0.2ポイント低下した1974年1月に次ぐ46年4カ月ぶりの大きさとなった。いずれも、新型コロナウイルス感染拡大による影響で一段と深刻さを増してきている。


◆認知症の行方不明者、過去最多に
  警察庁の集計によると、2019年中に認知症やその疑いで行方不明で警察に届け出があったのは1万7479人に上ることが分かった。前年より552人も多く、統計開始の2012年以来、過去最多を更新してきており、この7年で1.82倍にも増えている。全国の警察では高齢化社会の進展に伴い、増加する認知症による行方不明者の早期発見に向けて、民間企業や自治体との情報ネットワークを構築するなど連携強化に努めている。


◆都内在住者の6割近くが地方暮らしに関心
 トラストバンクが都内在住の20代以上の男女を対象にした調査で、地方暮らしに「関心がある」と答えた人の割合が56%に上り、3年前の調査より8ポイント増加していることが分かった。関心がある人に理由を尋ねたところ(複数回答)、最多は「自然豊かな環境」(62%)で、「物価や地価などの生活コスト」(35%)、「出身地や好きな地域で暮らしたい」(21%)、「コロナや災害など有事のリスクの懸念」(20%)が続いた。暮らしたいと道府県を尋ねたところ、「特に決まっていない」と北海道が16%で首位だった。


◆若者の睡眠時間、10年間で約1割増加
 ビデオリサーと電通の調査によると、20~34歳男性の睡眠時間が2019年は7時間55分、同年代の女性も7時間59分だったことが分かった。10年前の2009年には、男性が7時間11分だったので10年間で10.2%増加、女性も7時間19分から9.1%増加していた。男女ともに就寝時間が早まり、起床時間には大きな変化はみられていない。また、両社では、座ってテレビやパソコンを見るのとは違い、「スマートフォンを横なって見ているうちに眠ってしまうことが影響している」とみている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第883号

◆新型コロナ、世界感染者1千万人を突破
 米ジョンズ・ホプキンス大の発表によると、6月28日時点での新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で1千万人を突破したことが分かった。感染者数は4月2日に100万人を超えてから、約2週間ごとに100万人ずつ増え、5月21日に500万人を突破し、6月22日には6日間の最短期間で100万人が感染するなど感染が急拡大してきている。死者数も49万9千人で、50万人に迫る実態にある。


◆IMF、日本の成長率はマイナス5.8%
 国際通貨基金(IMF)が発表した世界経済見通しによると、2020年の日本の実質成長率はマイナス5.8%になるとの予測を示した。新型コロナウイルス感染拡大がさらに影響するとみて、4月の予測から0.6ポイント下方修正した。世界全体の成長率も4月予測から1.9ポイント引き下げて、マイナス4.9%になると予測した。IMFは「新型コロナウイルスの影響が想定以上に大きい」と指摘したうえで、「世界が1929年以降の大恐慌以来、最悪の景気後退になる」としている。


◆家計金融資産、11年ぶりにマイナスに
 日銀は2020年1~3月期の資金循環統計で家計が保有する金融資産は1845兆円だったと発表した。前年同月比0.5%の減少で、リーマン・ショック後の2009年3月以来、11年ぶりのマイナスとなった。背景には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、2月以降の株価の下落したことが挙げられている。金融資産の内訳をみると、現金・預金が2.1%増の1千兆円、株式が11.9%減の178兆円、投資信託が11.7%減の63兆円となっている。現預金は年度ベースで見ると過去最高を記録し、改めて国民の強い安全志向を浮き彫りにした。


◆日本のスパコン「富岳」、9年ぶりの世界一
 世界のスーパーコンピューター性能を比較する「TOP500」は計算速度ランキングで、理化学研究所計算科学研究センターの新型機「富岳」が9年ぶりに世界一とランク付けた。計算速度は1秒間の計算能力が41京5530兆回で、2位の米国「サミット」(14京8600兆回)を約3倍近く能力が高かった。富岳は、計算速度に加え、計算手法の性能、人工知能分野で使う計算能力、解析性能の3部門でも首位となり、4冠を達成したことになる。


◆9年連続で首都圏への企業「転入超過」
  帝国データバンクの調べによると、2019年に本社機能を首都圏(東京・埼玉・千葉・神奈川)の4都県に他の道府県から移した企業は312社に上ることが分かった。9年連続で首都圏への「転入超過」状態にあり、政府は東京一極集中是正に取り組んでいるものの、人口のみならず、企業の首都圏への転入の流れは続いている実態にある。ただ、同社では「災害対策や新型コロナウイルス対応で、首都圏からの移転や地方拠点の開設が今後進む可能性がある」と指摘している。


◆就業者の34%がテレワークを経験

 内閣府が行った新型コロナウイルス感染症拡大に伴う生活意識や行動の変化を探った意識調査によると、就業者の34.6%がテレワークを経験したと回答していることが分かった。テレワーク経験者の割合は、感染が拡がる東京圏(48.9%)、大阪・名古屋圏(32.9%)が多く、それ以外の地方圏は26.0%だった。また、テレワーク経験者の64.2%は仕事と生活のバランスの意識が「生活を重視するように変化した」と答えている。テレワーク推進の課題では、最多が「社内の打ち合わせや意思決定の仕方」(44.2%)が挙げられた。


◆百貨店、コンビニともに売上高減に
 日本百貨店協会が発表した5月の全国百貨店売上高は前年同月比65.6%減となったことが分かった。新型コロナウイルス対策で営業を自粛した影響で減少率は4月の同72.8%減に次いで、過去2番目の大きさとなった。6月前半(1~17日)の売上高は同約27%減と減少率は持ち直しつつあるが、依然厳しい状況にある。一方、コンビニ7社の5月の既存店売上高は日本フランチャイズチェーン協会の発表によると前年同月比10.0%減となり、来店者の外出自粛が響いている。


◆20~30代の4人に1人は「朝食抜き」
 政府が発表した2019年版食育白書によると、20~30代の25.8%が「朝食を抜くことが多い」と回答していることが分かった。政府は2020年度までに15%以下とする目標を掲げているが、目標実現には程遠い実態にあり、ここ5年でも大きな変化はなく、抜本的な食生活改善には至っていない実情にある。朝食を食べるために必要なことを尋ねたところ、「朝早く起きられること」と答える向きが多かった。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第882号

◆都道府県境をまたぐ移動を全面解除
 政府は新型コロナウイルス対策本部会合で、これまでの都道府県境をまたぐ自粛要請を6月19日から全面解除することを決定した。また、イベントについても、これまで示して来た屋内・屋外ともに、感染拡大の防止対策を講じた上で、上限を1千人に緩和するとした。さらに、集団感染の発生がみられた接待を伴う飲食業やライブハウスに対する休業要請も解除するとした。感染防止を図りつつ、経済活動の拡大という二律背反する課題解決に取組みを示した決定ともいえる。


◆景気、「下げ止まりつつある」と判断を示す
 政府は6月の月例経済報告で国内景気の判断を「極めて厳しい状況にあるが、下げ止まりつつある」とした。新型コロナウイルス感染症対策での緊急事態宣言を全面解除したことを踏まえたもので、前月までの「悪化」から「下げ止まりつつある」とした。先行きについては、「持ち直しに向かうことが期待される」との認識を示しながらも、「国内外の感染症の同行を注視する必要がある」との表現に、第2波や第3波への警戒感を強めている。


◆5月の訪日外国人は1700人どまり
 観光庁の発表によると、5月に日本を訪れた外国人は、1700人にとどまり、過去最少だった4月の2900人を下回り、最少を更新したことが分かった。前年同月比99.9%もの減少で、背景には新型コロナウイルス感染拡大防止で採られている入国制限がある。訪日外国人客の減少は8カ月連続となり、入国制限の緩和・解除が見通せない中で、政府は「Go To キャンペーン」の展開を通じて関連業界への支援を図る考えである。


◆5月の輸出は10年ぶりの下落率に
 財務省は貿易統計で5月の輸出は前年同月比28.3%減の4兆1845億円だったと発表した。下落率はリーマン・ショックの影響のあった2009年9月以来、10年8か月ぶりの水準となった。世界的な新型コロナウイルス感染拡大が響いたもので、特に米国向けの自動車輸出は同78.9%と大幅に落ち込んだ。一方、輸入も26.2%減の5兆182億円となり、10年7か月ぶりの下げ幅となった。まさに、ウイルス感染拡大による貿易不振が響き、依然、出口が見えない潮流となっている。


◆コロナが響き、非正規解雇は2万人突破
 厚生労働省は新型コロナウイルス感染拡大に関連した解雇や雇止めは6月12日時点で見込みを含め2万4660人に上ると発表した。同省は、5月25日以降から正社員と非正規労働者の雇用形態別に集計を開始しているが、非正規労働者は54%を占め、非正規労働者は企業業績の好転・悪化によって採用・解雇がなされる「雇用の調整弁」であることを浮き彫りにしている。解雇や雇止めを都道府県別にみると、東京都が最多の4423人で、大阪(3163人)、北海道(1292人)が続いた。


◆政府の企業支援評価、日本は最低
 独米PR戦略会社のケクトスCNCが日米欧6カ国の世論調査で、新型コロナウイルスでの政府による企業支援の現状の評価をそれぞれの自国民に尋ねたところ、日本は6カ国の中で最低だったことが分かった。調査は、6カ国の各国1千人を対象にしたもので、「政府の支援が必要な企業に届いている」と答える割合が最も高かったのはフランス(51%)で、最低との評価となった日本は11%だった。日本政府の企業支援の評価が低かったことについて、同社では「企業支援の不満や経済不安が要因だ」と指摘した。


◆休校の長期化で4割近くが「学業」に不安
 日本財団が17~19歳の男女を対象にした「学業と9月入学」をテーマにした意識調査によると、休校で最も困ったことを尋ねたところ、最多が「学業」の37.4%に上った。次いで、「友達とのコミュニケーション」(20.3%)、「受験や進学・就職」(17.8%)が続いた。また、来年度からの導入が見送られた9月入学については、「賛成」(38.4%)と「反対」(31.2%)でほぼ拮抗した。それぞれの理由の最多は、賛成派が「休校による授業の遅れを取り戻せる」で、反対派が「入学試験に影響する」が挙げられた。


◆テレワークのメリット、「時間」の有効活用
 日本労働組合総連合会(連合)の調査によると、新型コロナウイルス感染拡大対策でのテレワーク(在宅勤務)をした人の51.5%が「通常勤務より長時間労働になった」と越えていることが分かった。また、テレワークのメリットとして(複数回答)、「通勤がないため、時間を有効活用できる」(74.6%)が挙げられる一方、デメリットでは「通勤時間とそれ以外の時間の区別が付けられない」(44.9%)が挙げられた。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第881号

◆コロナ第2波で世界経済はマイナス7%に
 経済開発協力機構(OECD)が発表した2020年世界経済見通しで、新型コロナウイルス感染症の第2波に見舞われれば、実質経済成長率はマイナス7.6%になると予測した。第2波が回避された場合でも、マイナス6.0%になると予測しており、3月に発表した予測では2.4%としており、感染拡大で大幅に世界経済は落ち込むと見通している。OECDは「世界経済は、現在、1930年代の世界大恐慌以来の景気後退を経験している」として、今、歴史的な事態にあると指摘している。


◆4月の経常黒字額は84%の減少
 財務省は4月の国際収支速報で、経常収支の黒字額は前年同月比84.2%減の2627億円だったと発表した。4月の黒字額は比較可能な1985年以降で最低となった。新型コロナウイルス感染症拡大により、世界的な経済活動の縮小が背景にあり、経常収支のうち、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は9665億円の赤字となっている。他方、海外投資で生じた利子や配当の動向を表わす第1次所得収支は1兆9835億円の黒字となっている。


◆中小企業の景況感、過去最低を記録
 財務省と内閣府は、4~6月期の法人企業景気予測調査で、大企業の景況判断指数はマイナス47.6となったと発表した。リーマン・ショック影響後の2009年1~3月期のマイナス51.3に次いで過去2番目の低さとなっている。中堅企業全産業はマイナス54.1、中小企業全産業はマイナス61.1となり、統計を開始した2004年度以降で最低を記録した。新型コロナウイルス感染拡大によって経済活動が大幅に停滞したことにより、急速に景況感が悪化してきており、今後懸念される第2波発生によっては一段の景気悪化が懸念されている。


◆2019年度税収、前年度を下回る見込み
  財務省が発表した4月の税収は前年同月比29.4%減となったことが分かった。背景には、新型コロナウイルス感染拡大への対策から確定申告の期限が延長されたことに加え、納税猶予措置が講じられるとともに、企業収益の悪化していることが挙げられている。2019年度税収は5月分まで計上されるが、前年度実績である60兆3563億円を割り込むことは不可避な実情にあり、一般会計税収の見込みの60兆1800億円に届かず、歳入欠陥に陥る可能性が極めて高くなっている。


◆社協への特例貸付申請、38万件超に
  全国社会福祉協議会のまとめによると、新型コロナウイルスの影響で休業や失業で収入が減少した世帯に生活資金を支援する特例貸付が3月25日開始から約2ヶ月で約38万8千件に上ったことが分かった。既に、リーマン・ショックや東日本大震災で貸し付けが増えた2009~11年度の3年間の実績を上回る勢いで、同協議会では「目先の資金にも困っている人が想像以上に多い」とみている。特例貸付は一時的な生活維持のために最大20万円を一括で貸す「緊急小口資金」と、さらに不足の場合に最大で月20万円を3カ月間支給する「総合支援資金」がある。


◆労働者、半数近くが雇用や収入に影響
 労働政策研究・研修機構が20~64歳以下の民間企業の労働者を対象にした調査によると、新型コロナウイルス感染拡大により44.9%の人が雇用や収入に影響があったことが分かった。パート・アルバイトの非正規労働者では、約54%も影響があったとしており、深刻な実態が浮き彫りとなった。具体的な影響で多く挙げられたのは、「勤務日数や労働時間の減少」「収入の減少」「業務内容の変更」だった。年代別にみると、20代が52.8%で、60代では34.6%で、若い世代ほど影響を受けていた。


◆4月の残業代は12%もの大幅な減少
 厚生労働省は4月の毎月勤労統計調査で、残業代など1人当たりの所定外給与は前年同月比12.2%減の1万7984円だったと発表した。比較可能な2013年1月以来の最大の落ち込みとなった。残業代の減少を業種別にみると、飲食サービス業が46.1%減の4113円、理美容など生活関連サービス業が43.9%減の5743円と、減少幅が大きくなっている。基本給や所定外給与は合せた1人当たりの現金給与総額(名目賃金)は0.6%減の27万5022円となった。


◆今春、大卒就職率98%で過去最高に並ぶ
 厚生労働省と文部科学省は今春卒業の大学生の就職率が98.0%になったと発表した。前年比0.4ポイントの上昇で、過去最高となった2018年春に並んだことになる。文科省では「企業の採用意欲は引き続き高い」とみている。地域別にみると、中国・四国を除いて5地域で前年を上回っており、とくに、北海道・東北、近畿は過去最高を記録した。一方、新型コロナウイルス感染拡大により、今春卒業者の内定取り消しは107人に上っている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第880号

◆4月の経済指標、過去最大の落ち込み
 総務省は4月の2人以上世帯の家計調査で、1世帯当たりの消費支出は実質で前年同月比11.1%減の26万7922円になったと発表した。11.1%もの減少率は比較可能な2001年1月以降で最大となった。また、内閣府が発表した4月の景気動向指数は、景気の現状を示す「一致指数」は前月比7.3ポイント下落し、リーマン・ショックの影響があった2009年1月の6.4ポイントを上回るものとなった。


◆今年度基礎的財政収支は66兆円赤字
 財務省は財政制度審議会で、新型コロナウイルスへの経済対策を実行する2020年度第1次補正予算・第2次補正予算案を踏まえ、一般会計の基礎的財政収支は66兆1千億円になると説明した。基礎的財政収支は、政策経費をどれだけ税収で賄えるかを示すもので、同省は昨年12月に2020年度の基礎的財政収支は9兆2千億円の赤字としていたが、新型コロナへの経済対策で2次に亘る補正予算の編成で大きく膨らむこととなった。また、同審議会で赤字国債などの公債残高が964兆円になることも示した。


◆新型コロナ関連による解雇は2万人超
  厚生労働省の発表によると、6月4日時点で新型コロナウイルス感染拡大に関連した解雇や雇止めは2万540人に上ったことが分かった。5月21日時点で1万人を突破しており、僅か2週間で2倍にまで膨らむという異常な事態にある。同省が5月29日時点で発表した解雇・雇止め人員を業種別にみると、宿泊業が最も多く、旅客運送業、製造業が続いている。都道府県別にみると、東京都が最多で、大阪府、北海道の順となっている。今後、四半期契約の派遣社員は6月末で契約更新を迎える機会ともなり、さらに多くの雇止めの通告を受ける可能性が高い。


◆街角景気、4カ月ぶりに上昇
  内閣府は5月の景気ウオッチャー調査で、街角の景気実感を示す現状判断指数は前月比7.6ポイント上昇の15.5だったと発表した。4カ月ぶりの上昇の背景には、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除されたことが挙げられている。4月は過去最低を記録しており、5月の現状判断指数が上昇したとはいえ、依然、低水準にある。また、2‐3カ月先の先行き判断指数は19.9ポイント上昇の36.5となり、上昇幅は過去最大となった。指数の50未満は景気が下向きであることを示すものである。


◆2019年出生数、過去最少の86万人
  厚生労働省の人口動態統計によると、2019年の出生数は86万5234人だった。統計開始以来で最少となり、90万人を割り込んだのは初めてとなった。一方、死亡数は戦後最多の138万1098人となり、出生数から死亡数を差し引いた人口の自然減は過去最大の減少となる51万5864人だった。女性1人が生涯生む子どの推定人数「合計特殊出生率」は前年比0.06ポイント低下の1.36となった。都道府県別に合計特殊出生率をみると、最も高かったのは沖縄の1.82で、最も低かったのは東京(1.15)だった。


◆5月の新車販売台数は過去最低に
  日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会の発表によると、5月の国内新車販売台数は21万8285台となり、5月としては統計がある1968年以降で過去最低となったことが分かった。前年同月比44.9%もの減少で、減少率は過去最大となった。新型コロナウイルス感染が拡がる中で、外出自粛や自動車メーカー各社の減産が響いている。販売台数は8カ月連続で前年同月比を下回った。軽自動車は52.7%減の7万307台で、軽以外の登録車は40.2%減の14万7978台だった。


◆会話1分間でウイルス含む飛沫は1千個
 米国立衛生研究所などの研究チームの発表によると、新型コロナウイルス感染者が1分間話すと、ウイルスを含む飛沫が少なくとも1千個発生するとの分析結果をまとめた。感染者が箱の中に向かって発声した箱の中をレーザー光で照射し、飛沫の数を数えたもの。研究チームは「こうした飛沫を会話の相手が吸い込むと、感染の引き金になる」とした上で、換気の悪い場所での日常的な会話が感染ルートになっていると指摘した。


◆8割の人が手洗い・消毒の頻度「増えた」
 シャボン玉石けんが20~60代の男女を対象に手洗いに関するアンケート調査を行ったところ、新型コロナウイルスの感染予防で手洗いやアルコール消毒をする頻度が増えたと感じている人が80%に上ることが分かった。手洗いで洗っている部分を聞いたところ(複数回答)、「手のひら」(96%)が最多で、「手の甲」(89%)、「指と指の間」(84%)が続き、「手首」(61%)は手洗いの中で低くなっていた。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第879号

◆総額31兆円の第2次補正予算を閣議決定
 政府は5月27日の閣議で、新型コロナウィルス感染拡大に対処する一般会計歳出総額31兆9114億円となる第2次補正予算案を決定した。1次補正予算の25.6兆円を上回るもので、企業に対する家賃保証、雇用調整助成金の増額、ひとり親世帯への給付金の加算、地方自治体への地方創生臨時交付金などが盛り込まれている。必要とされる財源については、赤字国債22.6兆円、建設国債9.3兆円を追加発行することで賄うとしている。


◆求人数、過去最大の8.5%減少
 厚生労働省は4月の有効求人倍率は前月比0.07ポイント低下の1.32倍になったと発表した。2016年3月以来4年1か月ぶりの水準となり、求人数は過去最大のマイナス幅となる8.5%減を記録した。また、総務省は4月の労働力調査で、完全失業率は0.1ポイント悪化の2.6%となり、完全失業者は6万人増の178万人だったと発表した。一方、就業者数は前年同月比80万人減の6628万人となり、2012年12月以来7年4か月ぶりに減少に転じた。


◆日銀の国債保有残高、初めて500兆円超
  日銀の国債保有残高が初めて500兆円を超えたことが明らかになった。日銀は4月の金融政策決定会合で、新型コロナウィルス感染拡大への対応から国債の買い入れ上限を撤廃し、政府との連携強化方針を打ち出している。日銀が異次元緩和を導入した2013年4月時点での国債保有残高は約130兆円だったが、国債の購入を進めてきており、ここに来て一段と国債購入を進めて行くことで、2019年度国内総生産(GDP)約552兆円を上回る国債保有も視野に入ってきた。


◆1~3月期、全産業の経常利益は32%減
  財務省は2020年1~3月期の法人企業統計で金融・保険業を除く全産業の経常利益が15兆1360億円だったと発表した。前年同期比32.0%もの大幅な減少で、4四半期連続で前年同期を下回っている。下落幅はリーマン・ショック後の2009年7~9月期の32.4%減と同水準になった。背景に、新型コロナウィルス感染拡大があり、売上高も3.5%減の359兆5572億円なった。今後、経済活動への影響が大きく、本格再開には程遠いだけに、企業業績への悪影響は避けられない。


◆2019年漁獲量、過去最低を記録
  農林水産省は、2019年の漁業・養殖業生産統計で、養殖を含む漁獲量は416万3千トンだったと発表した。比較可能な1956年以降で最低を更新したことになり、ピークだった1984年(1281万6千トン)の3割水準に落ち込んだことになる。サンマやサケ類、スルメイカが過去最低になったことに加え、サバ類が落ち込んだことが影響している。漁獲の低迷している背景について、水産庁は乱獲が一因であるとして、同庁は漁獲枠などによる管理強化を進めている。


◆高齢者のネット通販利用が急増
 三井住友カードは新型コロナウィルス感染が拡がる前の1月から感染が拡大した3月にかけて、カード利用額に占めるインターネット通販の割合を20~70代までの年代別に調べたところ、60~70代のネット通販の割合が感染拡大の前後で5ポイント超増加していた。ネット通販利用割合が大きく伸びたのは60代で、1月の15.4%から3月の21.9%へと6.5ポイントも増加した。70代で5.5ポイント増、50代で5.5ポイント増、40代で5.3ポイント増が続いている。同社では「高齢者が外出の不要なネット通販を活用し始めた」とみている。


◆50~80代女性の8割、新型コロナに不安
 シニア向け女性誌発行会社のハルメクの「生きかた上手研究所」が50~85歳の女性を対象にした調査によると、79.8%の人が新型コロナウィルスに不安を感じていることが分かった。感じている不安の中身を尋ねると(複数回答)、最多は「いつ流行が落ち着くのかが分からない」(90.4%)で、「ワクチンや特効薬がまだない」(73.0%)が挙げられた。また、現在気をつけていることでは、「情報に踊らされないようにする」(68.8%)、「免疫力を上げる」(64.8%)などが挙げられた。


◆外食売上高、過去最大の落ち込みに
 日本フードサービス協会は4月の外食売上高は前年同月比39.6%減となったと発表した。比較が可能な1994年以降で過去最大の落ち込みとなった。業態別に見ると、パブ・居酒屋が91.4%減となり、協会では「事実上の活動停止状態に陥った」としている。3月から2カ月連続で過去最大の売上げ減となっており、今後について、協会では、「5月も客足が戻るには時間がかかり、4月並みの厳しさが続く」とみている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第878号

◆1~3月期、GDPは年3.4%減に
 内閣府は2020年1~3月期の国内総生産(GDP)は実質で前期比0.9%減となり、年率換算すると3.4%減になると発表した。4年3カ月ぶりに、2四半期連続でマイナス成長となった。4~6月期は緊急事態宣言が発令されたことで、確実に悪化する見通しにある。1~3月期は主要項目の全てがマイナスとなり、個人消費は前期比0.7%減、設備投資は0.5%減、住宅投資は4.5%減、輸出は6.0%減などとなっている。


◆緊急事態宣言、全面解除に 
  政府は5月25日、新型コロナウィルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の全面解除を決定した。4月7日に7都府県を対象に発令してから49日間で全面解除することとなった。首相は、「1か月半で流行をほぼ収束することができた」としたうえで、外出やイベントなどをはじめ社会経済活動を段階的に緩和する方針を会見で述べた。緩和するにあたっては、3週間ごとに感染状況を見極めて制限の緩和を進め、8月1日をめどに全面再開するとの考えを示した。


◆新型コロナでの失業者、最大で301万人
  中部圏社会経済研究所が新型コロナウィルスの感染流行による2020年度の雇用に与える影響を試算したところ、全国で最大301.5万人が失業する恐れがあると発表した。リーマン・ショック後の金融危機時の2009年には全国で約95万人が失業しているが、今次のコロナ流行での試算予測では最悪3倍強に及ぶものとなっている。試算は、コロナ流行の収束が年内まで及び、訪日外国人旅行者数が来年3月まで回復しない「最悪ケース」と、流行が今年後半に収束し訪日外国人旅行者数が今年10月以降に回復する「標準ケース」の2通りで行われている。


◆大手企業の賃上げ、2014年以降で最低
  経団連が東証1部上場の大手企業の2020年春闘妥結状況を集計したところ、定期昇給を含む月例賃金の引き上げ率は2.17%だったと発表した。政府が賃上げを企業に求めた、いわゆる官製春闘を開始した2014年以降で最も低い引き上げ率となった。回答のあった15業種のうち、鉄鋼をはじめ11業種で前年を下回り、深刻な人手不足にあるホテルや商業などの4業種で前年を上回った。今後、新型コロナの影響で、業績連動型の賞与などを採用している企業での夏以降の賞与への影響が危惧されている。


◆4月、訪日外国人客は99.9%減に

  観光庁の発表によると、4月に訪日外国人客は前年同月比99.9%減の2900人だったことが分かった。新型コロナウィルス感染拡大への対策から入国拒否が響いたもので、月間の訪日客が1万人を割り込んだのは1964年以降で初めてとなり、減少率は過去最大となった。訪日外国人客の大幅な急減によって、宿泊や交通などの関連業界は壊滅的な影響を受け、感染拡大の収束が見えない中で、経営への深刻な事態が危惧されている。


◆教育学会、9月入学制で負担は6.9兆円
  日本教育学会の試算によると、政府が導入の可否を検討している9月入学制に伴い、来年9月に通常の1.4倍の新小1年生が入学した場合の国や家庭が負担する額を試算したところ、6兆9千億円超に達することが明らかになった。教育学会が9月入学制の課題を提言としてまとめた中で公表したもので、制度を移行するにあたっては巨額な財政支出が必要であり、メリットとして挙げられている国際化の促進にも大きな効果は望めないことを指摘したうえで、教育予算を年1兆円分積み増し、小中高の教員10万人増を実現し、教育の質を向上させることを優先すべきとしている。  


◆移住地人気、3年連続で長野が首位
 NPO法人ふるさと回帰支援センターがセンターの利用者やセミナー参加者を対象にした調査で、2019年の都道府県別の移住希望地ランキングによると、首位は3年連続で長野だった。トップの長野続き、広島、静岡、北海道、山梨がランクインした。長野は30~60代で首位に支持されている。同センターの相談件数は前年比約2割増の約4万9400件に及び、首都圏での移住に関する関心の高まりを浮き彫りにしている。


◆夏の甲子園大会、春に続き開催中止に
 日本高野連は理事会で、8月10日から開催予定の第102回全国高校野球選手権大会と、出場権を競う地方大会の開催中止を決定した。春の選抜大会に続き、新型コロナウィルス感染拡大による影響でのリスクを回避することが理由として挙げられた。春夏連続での開催中止は太平洋戦争の影響による中断を除いて、史上初となった。日本高野連は、各都道府県の高野連が球児の思いを慮って独自に地方大会の開催を模索する動きについて「それぞれの高野連の自主的な判断に任せる」としている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第877号

◆新型コロナ、世界経済に940兆円損失
 アジア開発銀行(ADB)が新型コロナウィルス感染拡大による経済損失を試算したところ、国境封鎖や移動制限など封じ込め措置を講ずる期間が6カ月に及んだ場合、世界経済に最大で8.8兆ドル(約940兆円)の損失が生ずると発表した。試算に当たっては、感染拡大状況や各国政府の政策対応などを加味して分析したもので、4月時点の予測では最大で約4兆ドルとしていたが、2倍以上に膨らむものとなった。日本は4900億ドル(約52兆円)に達するとしている。


◆緊急事態宣言、39県の解除を決定
  政府は5月14日、新型コロナウィルス特別措置法に基づく緊急事態宣言について、39県の解除を決定した。解除決定の理由について安倍首相は「感染拡大を防止できるレベルにまで抑え込むことができた」と説明した。また、政府の専門家会議は、感染状況に応じて、都道府県を「特定警戒」「感染拡大注意」「感染観察」の3つ区分し、適切な対策を講ずる必要があるとしたうえで、それぞれに応じた「対応の基本」「外出」「仕事」「イベント」に関する予防指針を発表した。


◆コロナ影響で上場企業の7割弱が減益
  SMBC日興証券が業績を開示した3月期決算企業889社を集計したところ、2020年1~3月期の純損益合計が前年同期比66.8%の減益だったことが分かった。2020年3月期の通期では、前年同期比16.0%の減となり、前年に続き、2年連続で減益に陥った。新型コロナウィルス感染拡大により世界的に経済活動が停滞したことが背景にある。2020年1~3月期の純損益合計が減益に陥ったのは、製造業が前年同期比78.8%減、金融を除く非製造業が53.8%減となっている。


◆年金改革法が衆院で可決、成立へ
 年金制度改革関連法案が、5月12日の衆院本会議で可決され、参院での審議を経て、今国会で成立する見通しとなった。改正では、パートなどの短時間労働者の厚生年金への加入義務のある企業規模を現行の「501人以上」から段階的に引き下げ、2024年10月に「51人以上」まで拡大する。年金受給開始年齢を2022年4月から60~75歳に拡大される。在職老齢年金制度で、減額基準となる賃金と年金の合計額を現行の「月28万円超」から2022年4月に「月47万円」に引き上げるとしている。


◆3月の国際収支、経常黒字額は3割減
  財務省は3月の国際収支速報で、経常収支の黒字額は前年同月比32.1%減の1兆710億円となったと発表した。5年9カ月連続で黒字となったものの、新型コロナウィルス感染拡大により世界的な経済活動の停滞が影響し、主要項目の黒字幅が揃って大幅に縮小した。旅行収支が訪日外国人の急減で黒字額は86.5%減の245億円、貿易収支の黒字額は同85.2%減の1031億円となった。


◆新卒採用を抑制する企業が増加
  共同通信社が主要111社を対象にした2021年度入社の新卒採用に関するアンケート調査を行ったところ、採用数を2020年度実績より減らすと回答した企業は29社に上り、2020年度入社の採用数を聞いた昨年春のアンケートから1割増加していることが分かった。また、リクルートキャリアの調査によると、2021年度卒業予定の大学生の就職内定率は今年5月1日時点で45.7%となり、前年同期と比べ、5.7%低くなっていることが分かった。新型コロナウィルス感染拡大により、面接実施が停滞していることが要因だが、今後、企業業績の悪化で採用が縮小に向かう可能性の見極めが必要である。


◆4月の交通事故、平成以降で最少件数に
 警察庁のまとめによると、4月に全国で発生した交通事故は2万805件となり、前年同月比で1万1827件減少していることが分かった。1カ月の交通事故件数では平成以降で最も少なかった。新型コロナウィルス感染拡大での外出自粛が拡がったことや、高速道路各社が地方での休日割引を実施しなかったことなどにより、交通量が減ったことが影響したものとみられる。減少率を都道府県別にみると、最大は東京都の前年同期比48.2%減で、群馬県(47.7%減)、福井県(47.2%減)が続いた。


◆レジ袋の有料化後、8割がエコバック使用
 マクロミルが20~69歳の男女を対象に、7月から小売店でのレジ袋有料化が義務付けられることへの対応を聞いたところ(複数回答)、82.0%が「エコバックを持ち歩く」と答えた。次いで、「レジ袋を再利用する」(38.1%)、「これまで使っていたバッグやリュックなどで代用する」(26.5%)、「有料のレジ袋を購入する」(12.7%)が続いた。なお、レジ袋有料化に対して、「賛成」(63.2%)が、「反対」(18.7%)を大きく上回った。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第876号

◆緊急事態、全都道府県を対象に延長
 5月4日、政府は新型コロナウィルス特別措置法に基づく緊急事態宣言に関して全都道府県を対象に5月31日まで25日間延長することを決定した。延長に際しては、重点的な対策が必要な特定警戒を要する13都道府県に対してはこれまでと同様に外出自粛と施設の使用制限などを求める一方、その他の34県は感染拡大防止と社会経済活動を維持する「両立に配慮した取り組み」に段階的に移行するとした。


◆米国の失業率、過去最悪の14.7%に
 会見で、安倍首相は「5月14日をめどに専門家会議を開き、感染動向や医療体制の維持を見極め、地域ごとに期限前の宣言解除を検討する」ことを明らかにした。 米労働省は4月の雇用統計で失業率が14.7%になったと発表した。3月の4.4%から大幅に増加した背景には、新型コロナウィルスの感染拡大による人員削減が大幅に増加したもの。統計を開始した1948年以降で最も高く、1982年12月の第2次オイルショック後の10.8%、リーマン・ショック後の10.0%、それぞれを大きく上回る最悪化の様相を呈している。就業者数は小売りや飲食、宿泊の分野を中心に1952万人減、政府部門では98万人減となっている。


◆今年の温室ガス排出、過去最大の減少
 英国の気候変動分析サイトであるカーボン・ブリーフは、新型コロナウィルスの感染拡大で経済活動の停滞によって、今年の世界の温室効果ガス排出量は過去最大の減少を記録する見込みであることを明らかにした。同サイトによると、2020年の温室効果ガス排出量は前年比5.5%減少する見通しで、年間減少率としては大恐慌や第2次世界大戦時などを上回り、過去最大となるとしている。しかし、パリ協定で定めた努力目標の達成には排出量を2030年まで毎年7.6%削減し続けることには届いていない。


◆コロナ倒産、全国の35都道府県で114社
 東京商工リサーチの調べによると、5月1日時点で、新型コロナウィルス感染拡大の影響により倒産した企業数は114社に上ることが分かった。3月末時点では25社にとどまっていたが、さらに89社が倒産した。倒産した企業は35都道府県に及び、負債額が3億円未満といった小型倒産が半数を占めている実態から、倒産は地域の偏りがなく全国で発生しているとともに、中小・零細を直撃していることを浮き彫りにしている。


◆国の借金、過去最大更新の1114兆円
 財務省は国債と借入金、政府短期証券を合わせた、いわゆる「国の借金」が2019年度末時点で1114兆5400億円になったと発表した。前年度末時点から11兆1856億円増加している。背景には、社会保障費などの財源を赤字国債の発行で賄ってきたことが挙げられている。国民1人当たり約885万円の借金をしている計算になる。本年度は新型コロナウィルス感染拡大の緊急経済対策に基づく大型の補正予算が国債発行で対応することが決定しており、さらに国の借金を積み増すことになる。


◆ポイント還元、クレジットカードが最多

 時事通信社が外出自粛要請のあった北海道を除く全国の男女を対象に「生活のゆとりに関する世論調査」で、昨年10月の消費税増税後の負担軽減策として実施されているキャッシュレス決済のポイント還元の利用形態を尋ねたところ(複数回答)、最多は「クレジットカード決済でポイント還元を利用している」(45.4%)だった。次いで、「交通系ICカードなどの電子マネーで利用」(29.8%)、「スマートフォンのQRコード決済で利用」(16.4%)が続いた。他方、「現金のみでキャッシュレス決済は利用していない」と答えた人も34.8%に上った。


◆8割超の学生が「将来に不安」を抱く
 全国大学生協連が大学生や大学院生を対象にした調査で、将来や進路に不安があるかどうかを尋ねたところ、「とても感じている」「感じている」がいずれも41.9%で、不安を感じている学生は83.8%に上ることが分かった。調査時点が4月20~30日の新型コロナ感染拡大の前後だったこともあり、将来不安を抱いている実態を浮き彫りにしている。将来不安の具体的内容では、「就職できるか」が最多で、「希望の職種に就けるか」「就職先が安定しているか」が続いた。


◆子ども人口、39年連続減の1512万人
 総務省の発表によると、今年4月1日現在の15歳未満の子供の推計人口は1512万人だった。前年より20万人減少しており、減少は39年連続となった。総人口に占める子供の割合は0.1ポイント減の12.0%で、46年連続で低下している。年齢区分でみると、0~2歳が最も少ない275万人で、12~14歳が最多の321万人だった。都道府県別にみると、東京都だけが前年を上回っていた。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第875号

◆景気判断、2ヵ月連続で下方修正
 政府が発表した4月月例経済報告によると、国内景気判断について「新型コロナウィルス感染症の影響により急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある」として、2ヵ月連続で下方修正した。リーマンショックの影響を受けた2009年5月時の景気判断は「急速な悪化が続いており、厳しい状況にある」としていたが、今回の景気判断で「極めて厳しい」と「極めて」という表現を用い、厳しさが増していることを表わしている。野村證券の試算では2020年4~6月期の実質国内総生産は前期比23.9%減となるとの厳しい見方をしている。


◆日銀、国債買い入れ上限撤廃を表明 
  日銀は金融政策決定会合で、これまで堅持してきた国債保有残高の増加幅の上限を年間80兆円まで段階的に引き上げてきたことを改め、上限を撤廃することを決定した。新型コロナウィルス感染拡大で疲弊する企業の資金繰りや家計を支援するとともに、急激な金利上昇を防ぐ狙いがある。黒田日銀総裁は「リーマンショック時より資金繰りは厳しい。企業、家計ともに問題が生じないよう拡充したい」と会見で説明している。


◆百貨店、コンビニともに売上高減に
 日本百貨店協会の発表によると、4月1~16日までの主要百貨店の売上高が前年同期比約65%減だったことが明らかになった。3月の百貨店売上高は過去最も大きく減少した1998年3月の20.8%減を上回る33.4%もの減少となっており、4月は非常事態宣言を受けてからの休業もあり、過去最大の減少率となることは避けられない状況にある。また、日本フランチャイズチェーン協会の発表によると、3月の主要コンビニの売上高は前年同月比5.8%の減少となった。


◆3月の輸出、3年8カ月ぶりの下げ幅に
  財務省の貿易統計によると、3月の輸出は前年同月比11.7%減の6兆3579億円となったことが分かった。新型コロナウィルスにより経済活動が落ち込んだことによるもので、とりわけ米国への自動車などの輸出が大きく減少した。下げ幅は円高が進行した2016年7月イラ、3年8か月ぶりとなる。輸入は5.0%減の6兆3529億円で、原油価格の下落により減少した。同時に発表された2019年度の貿易収支は1兆2912億円の赤字となり、赤字は2年連続となった。


◆G20農業担当相、輸出規制回避で合意
  新型コロナウィルスの世界的な感染拡大を受け、日米欧や中国、ロシアなど20カ国・地域(G20)の農業担当相によるテレビ会議が行われ、「世界の食料安全保障の確保に向け緊密に協力するとともに、あらゆる不当な制限措置を回避する」ことで合意した。食料自給率が低い日本にとって、農産物輸入が輸出規制で受けるダメージは大きいものがあり、ひとまず輸出規制が回避されたことになる。ロシアが農産物の輸出規制に動き出す姿勢が見られる中で、機先を制した合意ともいえる。


◆3月の衛生用紙出荷量、過去最高
  日本製紙連合会はトイレットペーパーやティッシュペーパーなどの衛生用紙の3月国内出荷量は20万522トンになったと発表した。前年同月比27.8%も急増し、現在の統計を開始した1989年以降で最高となった。新型コロナウィルスによるインターネット上でのデマ情報から買占めが進んだことが背景にある。衛生用紙以外では、経済活動の停滞が響き、チラシに用いられる塗工紙は21.0%減、コピー用紙向けの情報用紙は9.2%減となった。


◆コロナ感染防止で「通勤避ける」は18%
 英世論調査会社のユーガブが世界26カ国・地域で行った新型コロナウィルスに関する調査によると、感染防止対策として「通勤通学を避ける」と答えた日本人は18%にとどまったことが分かった。フィランドとならび、調査対象国・地域で最低となった。他方、「感染を恐れている」とする日本人は87%と高い水準に達していた。多くの日本人が感染に恐怖や不安を抱きながらも、通勤通学している人が多いことを浮き彫りにした。


◆6割超の企業が「売上高減少」
 財務省が行った新型コロナウィルス感染症による企業活動への影響に関する調査によると、企業の64.6%が売上高などが「減少した」と答えていることが分かった。売り明け高の減少幅をみると、最多は「2割以内の減少」の32.2%で、「2~5割程度の減少」(21.5%)、「5割以上の減少」(10.9%)が続いた。業種別にみると、運輸や飲食・宿泊といったサービス業の95.5%が減少した。一方、スーパーなどの小売業は31.7%が増加したと答えている。感染拡大が長期化すれば、一段と売上高の減少の拡がりが危惧される。