社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1148号

基準地価、訪日客需要で4年連続上昇  

国土交通省は7月1日時点での都道府県地価(基準地価)は、住宅地・商業地・全用途の全国平均が4年連続で上昇したと発表した。上昇率はいずれもが1992年以降で最大値となった。地方圏はいずれもが3年連続で上昇した。背景には、円安によって海外資金が物流工業用地の建設で流入に加え、訪日客の増加でホテルの新設ラッシュが寄与したことが挙げられている。

米政策金利を0.26%引き下げる  

9月17日、米国の連邦準備制度理事会(FRB)は主要政策金利を0.25%引き下げることを決定した。雇用悪化による景気への悪化を危惧し、景気を下支えするため利下げ再開に踏み切った。あと2回開かれるFRB会合で0.5%のさらなる利下げが見込まれている。パウエル議長は「雇用の下振れリスクが高まり、インフレリスクのバランスが変化した」と利下げを決定の理由を述べた。一方、18日の東京株式市場は米国の利下げ決定を受け、4万5303円43銭で取引を終え、史上最高値を更新した。

企業版〝ふるさと納税〟は過去最多に  

内閣府は2024年度に「企業版ふるさと納税」制度を利用し自治体に寄付した額は約631億4千万円だったと発表した。額と寄付件数ともに前年度比1.3倍で、制度が始まった2016年度以降で最多を更新した。また、寄付した企業件数や寄付を受けた自治体は過去最多となった。一方、寄付を受け入れた自治体の使い道では、地域産業や観光などの振興といった「しごと創生」が最多の376億円で、「まちづくり」の113億円が続いた。内閣の担当者は「制度の周知・理解が進んだ結果」としている。

家計金融資産、過去最大の2239兆円  

日銀の2025年4~6月期の資金循環統計で、家計が保有する金融資産の残高は6月末時点で2239兆円だった。前年比1.0%の増加で、過去最大を更新した。金融資産の内訳をみると、投資信託が9.0%増の140兆円、株式等は4.9%増の294兆円となり、それぞれ過去最大を記録した。少額投資非課税制度(NISA)の普及に伴い投資信託が伸びたことに加え、株価の上昇も家計保有金融資産の増加に寄与したと見られる。一方、現金・預金は個人消費が堅調に推移したことや、キャッシュレス化の進展で0.1%減の1126兆円だった。

介護給付費、過去最高の10兆円後半に  

厚生労働省がまとめた介護サービスの利用者負担を除く2023年度の介護給付費は10兆8263億円となり、過去最高を更新した。高齢化を背景に、介護や支援が必要と認定を受けた人は前年度比2%増の708万人と過去最多となり、このうち75歳以上が627万人と大半を占めている。また、65歳以上の高齢者1人当たりの給付費は2.9%増の30万2千円となっている。介護給付費は介護保険制度が始まった2000年度の約3倍に達している。

下水道、全国297kmで道路陥没の恐れ  

国土交通省は古く大きな下水道管を全国の自治体が調査したところ、41都道府県の297kmで道路陥没につながる恐れがある腐食や損傷が見つかったと発表した。このうち35都道府県の72kmは原則1年以内の対応が必要となる「緊急度1」の深刻な劣化が確認された。また、225kmの「緊急度2」は応急措置の上で5年以内の対策が必要と判定された。原則1年以内の対策が必要な下水道管の長さを都道府県別にみると、愛知の約14kmを筆頭に、茨城(約10km)、大阪(約9km)が続いた。

米研究機関、「日本の危険な暑さ」22日増    

米機構研究機関のクライメイト・セントラルは、地球温暖化の影響により日本で6~8月に観測された「危険なほど暑い日」は62日に上ったと発表した。温暖化がなかった場合に比べて22日増加したと分析している。同研究機関は「温室効果ガスの排出量削減が遅れれば、各地の生態系や経済はより多くの被害を受ける」と指摘している。人口100万人以上の日本の都市を対象にした分析では、広島市の「危険なほど暑い日」は55日で、このうち温暖化影響により増加した日数は31日となり、国内最多だった。

首都圏への本社移転は過去10年で最多  

帝国データバンクの調査によると、2025年1~6月に地方から首都圏へ本社機能を移転した企業は200社に上り、過去10年間で最多だったことが分かった。現在のペースで首都圏への企業移転が通年で続けば、1990年以降で初めて400社台になる可能性があると同社ではみており、首都圏への一極集中が強まっていくことになる。地方から首都圏に転入した企業の業種はサービス業の80社が最多で、1990年以降で最多ペースとなっている。次いで、卸売業(34社)、小売業(21社)が続く。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1147号

100歳以上、過去最多の9万9763人  

厚生労働省が発表した100歳以上の高齢者は9万9763人だったことが分かった。55年連続の増加で、過去最多となる。全体のうち、女性が約88%を占めた。人口10万人当たりの100歳以上の高齢者は80.58人。最も多い都道府県は島根県の168.69人で、13年連続で首位の記録で、高知(157.16人)、鳥取(144.63人)が続いた。なお、2024年の日本人の平均寿命は女性が87.13歳、男性が81.09歳だった

高温耐性米、作付面積が7年で2倍超  

農林水産省のまとめによると、猛暑に強い高温耐性品種のコメが作付面積に占める割合が2024年産は16.3%に達していることが分かった。作付面積ベースでみると、2倍超になっている。2023年産に高温障害が生じ、コメの流通量が低下し、コメ不足や価格高騰を招いた教訓から、政府は支援を強化する。これを受け、同省では高温耐性品種の割合を2026年産で18%に高める計画で、研究開発や種もみの確保を急ぐとしている。

NYダウ、史上初の4万6108ドルに  

ニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価の終値が過去最高となる4万6108ドルとなった。前日比617.08ドル高となり、初めて4万6000ドル台に到達した。大幅な株高となった背景には、米連邦準備制度理事会(FRB)が米国での雇用の減速から景気の下支えから利下げを行うとの観測が強まったことから、大幅に値を上げた。一方、IT企業の銘柄が多いナスダック総合指数の終値は157.01ポイント高の2万2043・07となり、4日連続で過去最高値を更新した。

独居高齢者の自宅死、3万人超に  

警察庁のまとめによると、今年1~6月に自宅で死亡した1人暮らしの人は全国で4万913人おり、そのうち65歳以上が3万1525人だったことがわかった。独居高齢者の死亡は全体の77%を占めていた。同庁が「孤独死・孤立死」の実態を把握する一環から昨年から実施しているもの。年齢層別にみると85歳以上が最多で、男女別にみると男性が女性の2倍強に達していた。また、都道府県別にみると、東京都が最多で、大都市圏で多い傾向がみられた。

農水省、コメの年間需要は711万トンに  

農林水産省の今年7月から2026年6月の主食用米の需要見通しで、最大で711万トンとなる見通しであることが判明した。見通しではインバウンド(訪日客)消費などを見込んだ結果、前年の見通しから34万トン増となる。従来の見通しでは、人口減やパン食需要の広がりから、コメの消費量は減少するとの従来の見方を改め、総務省の家計調査などから過去5年間の実績を基に、年間需要を算出している。また、同省は2025年産米の生産量は728~745万トンと見積もった。

8月の企業倒産、12年ぶりに800件超に  

東京商工リサーチの調べで、8月の全国企業倒(負債1千万円以上)は前年同月比11.3%増の805件に上ることが分かった。800件を超えたのは2013年の819件以来、12年ぶりとなる。また、負債総額は6ヵ月ぶりに前年同月を上回り、とくに5億円以上10億円未満が全体の76%を占め、小規模倒産を中心に推移しているとしている。同社では、「業績回復が遅れた中小企業は過剰債務を抱え、年末に向けた資金需要に対応できなければ、倒産が拡大する可能性が高まっている」とみている。

自動車整備士試験申請者、過去最低に    

日本自動車整備振興会連合会によると、2024年度の自動車整備士資格取得の試験申請者数は3万5504人で、過去最低だったことが分かった。ピーク時の2004年度の7万2623人から53%も減少している。同連合会の調査では47%の半数近い事業者が「整備要員が不足している」と答えている。人手不足から、車検や修理で受け入れる車両数を抑える事業者もあった。国土交通省は「資格取得申請者の減少が続けば、必要な自動車整備人材が確保できなくなる」と危ぶむ。

温暖化、砂糖の消費で肥満化に  

英カーディフ大などのチームが発表した英科学誌によると、気温が1度上昇すると、炭酸飲料やジュース、アイスクリームの消費量が増加すると、温暖化が砂糖の消費で肥満化の因果関係を説いた。研究チームは地球温暖化の影響で21世紀末までに平均気温が5度上昇した場合、1日当たりの砂糖消費量は約3グラム増えると予測している。その上で、消費量の増加によって、肥満や心血管疾患につながるため、対策が必要だと指摘している。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1146号

最低賃金、全国平均は1121円に  

厚生労働省が公表した最低賃金(時給)の47都道府県の2025年度改定額は全国平均で1121円となったことが明らかになった。現行の1055円から66円増となり、過去最高になった。これにより、全都道府県は初めて千円を超えたことになる。最高は東京都の1226円で、最低は沖縄県の1023円だった。例年であれば、適用は10月からとなるが、人件費が増額となる企業への配慮から、6県では来年1月や3月から発効するとしている。

概算要求、3年連続で過去最大に  

財務省の発表によると、国の2026年度一般会計予算の概算要求総額が122兆4454億円だったことが明らかになった。前年度から約4兆8千億円増加し、3年連続で過去最大を更新しており、120兆円を超えるのは初めてとなる。背景には、国債の償還や利払いに充てる国債費が急増したことに加え、膨らむ防衛費や高齢化による社会保障費が過去最大となったことや物価高による必要な政策経費が増えている。

エンゲル係数、歴史的な高水準に  

共同通信が総務省の公表した「家計調査データ」をもとに、家計支出に占める食費の割合、いわゆるエンゲル係数を分析したところ、歴史的な高水準に達していることが分かった。分析によると、道府県庁所在地と東京区部の全国47都市の過去40年のエンゲル係数を5年ごとに平均化したところ、直近の2020~2024年に37都市で最高値となった。2025年は半年分だけしか公表されていないが、コメ価格の急上昇もあり、さらにエンゲル係数は膨らむことが必至な状況にある。

コメ価格先行き見通し、大幅に上昇  

米穀安定供給確保支援機構の向こう3カ月のコメ価格見通しの8月調査によると、前月比23ポイント上昇の69に急上昇したことが分かった。上昇した要因として、新米価格が高値で推移するとの見方が広がってきたことが挙げられている。事実、新米を巡っては農業協同組合(JA)と他業者による集荷が激化するとともに、JAが売上金の一部を事前に支払う概算金が過去最高の水準で、先高観が広がっている。加えて、猛暑による高温障害や少雨による米作への懸念する向きから米価上昇の見方が広がっている。

気象庁、3年連続で「最も暑い夏」  

気象庁は夏(6~8月)の日本の平均気温は平年を2.36度上回り、統計を開始した1898年以降で最高だったと発表した。3年連続で「最も暑い夏」となった。同庁によると、地球温暖化で気温が上昇しており、長期的に見れば、今後も極端に暑い夏が増える可能性が高いと見ている。直近の向こう1カ月は全国的に平年より高温になる見通しを示している。地域別にみると、北日本が平年比3.4度、東日本が2.3度、西日本が1.7度高く、いずれもが統計開始以降で最高となっている。

世界で約7.2億人が栄養失調状態  

国連食糧農業機関(FAO)は報告書で2024年に世界の約7億2千万人が栄養失調状態だったとする推定を公表した。報告書では、栄養失調はここ数年減少傾向にあるものの、アフリカや西アジアで増加が見られると指摘したうえで、食料価格の高騰による影響があるとして、各国政府に貧困層への支援策を講ずるよう訴えている。2030年までに飢餓撲滅を目標に掲げる国連はこの推定を受け、「大きく後れを取っている」と指摘した。

金価格、過去最高値の1万8千円突破  

金価格の指標となる地金大手の田中貴金属工業での店頭販売価格が1グラム当たり1万8001円となり、過去最高値となった。また、買い取り価格も過去最高値の1グラム当たり1万7809円となった。金価格上昇の背景には、金利が付かない金の魅力があり、資金を移動する動きが広がっているとの見方がある。加えて、中東情勢やウクライナ情勢を巡る世界不安の広がりもあり、昔から安全資産と言われる金購入が拡がっているものとみられている。

企業の女性管理職割合は最高の11%  

帝国データバンクの調査によると、企業の女性管理職(課長相当職以上)の割合は平均で11.1%となり、過去最高を記録した。女性管理職の割合は、大企業で8.3%、小規模企業で14.3%となり、小規模ほど割合が高くなっている。政府が掲げる「2020年代の可能な限り早期に30%程度とする」目標に大きく届いていない。女性管理職の割合が低迷する状況について、企業の31.8%は「女性管理職の割合が増加する」とみているが、「変わらない」とみる企業も半数近くの42.7%あった。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1145号

国債費、前年度比約4兆円増の32兆円台  

財務省は2026年度予算の概算要求で国債償還費と利払費を合わせた国債費として32兆3865億円を計上する方針を固めたことが分かった。前年度比約4兆円増となる。長期金利が上昇していることが背景にあり、30兆円を超えるのは初めてとなる。国債費の内訳をみると、利払い費前年度比24%増の大幅な増加となり、13兆435億円に上り、国債の元本返済に充てる債務償還費は9.3%増の19兆3104億円となる。

上半期出生数、過去最少の33万人  

厚生労働省は2025年1~6月の上半期で生まれた赤ちゃんの出生数は前年同期比3.1%減の33万9280人だったと発表した。上半期としては比較可能な1969年以降で最少となった。現在の状況が続けば、通年で過去最少を更新するとみられている。背景には、若年人口が減少するとともに、晩婚や晩産が拡がっていることが指摘されている。一方、上半期の死亡者数は前年同期比3.1%増の83万6818人となり、自然減は49万7538人となっている。

国税滞納残高、5年連続増の9714億円  

国税庁は2024年度末の国税滞納残高は前年度比4.7%増の9714億円に上ったと発表した。5年連続で増加している。2024年度の徴収決定税額(課税総額)が過去最高の81兆1544億円となったのに伴い、新たに発生した滞納額が増えたことが一因。滞納残高は1998年度末の2兆8149億円をピークに、2019年度末には7554億円まで減少し、2020年度からは増加に転じている。税目別に滞納残高をみると、消費税(3956億円)を筆頭に、所得税(3837億円)、法人税(1318億円)、相続税(499億円)が続いている。

企業の価格転嫁、過去最低の39%  

帝国データバンクのアンケート調査で、企業がコスト増加分を価格転嫁した割合が39.4%となり、約2年ぶりに4割を割り込み、過去最低となったことが分かった。価格転嫁できない理由として企業からは「人件費や物流費、エネルギーコストは影響が多岐にわたっており、取引先や顧客に説明しづらい」との意見が寄せられている。とくに、飲食店や旅館・ホテルなどの業種ほど価格転嫁が進んでおらず、同社では「企業努力だけでは限界に近い」と指摘している。

国保、加入者減で3年連続の赤字  

厚生労働省の発表によると、2023年度の国民健康保険の実質的収支は1803億円の赤字だったことが明らかになった。赤字額は前年度から736億円増加し、3年連続となる。背景には、団塊世代の一部が75歳以上向けの後期高齢者医療保険制度に移行したことにより、国保加入者が減少し、保険料が減ったことが挙げられている。事実、加入者は104万人減少の2309万人で、保険料収入は0.6%減の23兆3876億円となっている。

介護給付費、過去最高の10.8兆円  

厚生労働省は介護サービスの利用者負担を除いた2023年度の介護給付費は過去最高の10兆8263億円となったと発表した。高齢化の進展から、介護保険制度が発足した2000年度の約3倍に上っている。介護や支援が必要として認定を受けた人は前年度末時点から2%増の708万人となり、過去最多となっている。65歳以上の高齢者1人当たりの給付費は2.9%増の30万2千円となっている。

自治体の97%、介護保険持続に危機感  

共同通信社が全国の都道府県知事と市区町村長を対象にしたアンケート調査で、介護保険サービスの提供体制の持続に危機感を抱く首長が97%に上ることが分かった。要因として挙げられた理由として、現場での人手不足や膨らむ費用が挙げられた。危機感を抱く首長に理由を2つまで挙げてもらったところ、「介護現場で働く人が減り、制度の支え手不足」(72%)、「高齢化に伴う介護費の膨張」(60%)が挙げられた。一方、優先的な施策を聞くと、「国の負担割合の引き上げ」が最も多い84%で、「利用者負担2割、3割の対象拡大」(35%)が続いた。

2026年用年賀はがき発行は30%減  

日本郵便の発表によると、2026年用のお年玉付き年賀はがきの当初発行枚数は約7億5千枚だったことが明らかになった。発行枚数は前年比30.1%もの減少で、減少は15年連続となる。ピークだった2004年の44億5千万枚の約17%となる。背景には、近年の物価高を背景に節約志向の広がりから「年賀じまい」傾向が広がるとともに、交流サイト(SNS)の普及が挙げられている。ちなみに、2026年年賀はがきは10月30日から来年1月9日まで郵便局で販売される。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1144号

長期金利、一時1.61%まで急上昇  

8月21日の国債市場で、長期金利の指標となる新発10年債の利回りが一時1.610%を付けた。長期金利の上昇は約16年10ヵ月ぶりの高水準となる。背景には、日米関税交渉が合意したことや、日銀での追加利上げが早期になるとの見方から高まっていることが挙げられていることから、長期金利が上がったとみられている。加えて、参院選の結果から、野党が躍進したことから、我が国の財政悪化懸念から国債が売られたものとみられている。

概算要求総額、過去最大の120兆円  

国の2026年度一般会計の予算編成で各省庁が財務省に提出する概算要求の総額が120兆円前後となることが明らかになった。3年連続で過去最大を更新する見通しとなった背景には、国債費が最大となる30兆円に膨らむことに加え、物価高から政府の必要経費が膨らんだことが挙げられている。税収は増加しているものの、歳出が賄えないため、国債依存に依存する財政運営は避けられない状況に陥っている。

消費者物価指数、コメ類が90.7%上昇  

総務省は7月の全国消費者物価指数でコメ類の上昇率は前年同月比90.7%となったと発表した。肥料代、輸送費、人件費の上昇などが高止まりしている影響だと指摘されている。コメ類の消費者物価指数は銘柄米の値動きが反映されており、政府が随意契約で大量放出する備蓄米は含まれていない。このため、流通するコメ全体の価格全体を押し下げる効果は限定的だった。なお、7月の消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は3.1%上昇の111.6だった。

上場企業の来年3月期は7.8%減益予想  

SMBC日興証券が上場企業の2026年3月期の業績予想を集計したところ、純損益合計額は44兆9397億円の黒字見通しであることが分かった。前期比7.8%の減少の見通しであり、減益予想は6年ぶりとなる。背景には米国の高関税政策による負担増により自動車をはじめとする製造業を中心に減益を見込んでいる。また、中国による安価な製品が流通する鉄鋼は65%の業績減となるとともに、米国関税で貨物の減少が危惧されている海運も54.1%もの業績減を見込んでいる。

高関税が響き、7月の対米輸出額10%減  

財務省は7月の貿易統計で米国向け輸出額は前年同月比10.1%減の1兆7285億円となったと発表した。4ヵ月連続の減少で、米政権による高関税が課せられている自動車の輸出額が28.4%減と大きく下回ったことが響いている。世界全体に向けた輸出額は2.6%減の9兆3591億円だったのに対し、輸入は7.5%減の9兆4766億円となり、貿易収支は2ヵ月ぶりに赤字に転じた。また、米国だけを見た貿易収支は5851億円の黒字となったものの、3カ月連続で減少している。

7月の訪日客、過去最多の343万人  

政府観光局の発表によると、7月の訪日外国人客は前年同月比4.4%増の推計343万7千人となり、7月としては過去最多となった。7月は大災害が起きるとの噂から韓国や香港などで減少したものの、旅行先としての日本訪問への人気は根強いものを浮き彫りにした。2025年1~7月の累計訪日客数は495万5400人で、前年同期に比べ18.4%も伸びている。

上半期、特殊詐欺の被害は過去最悪  

警察庁は2025年上半期(1-6月)の特殊詐欺被害額は約597億3千万円に上ったと発表した。昨年同期の被害額の約2.6倍に上り、上半期としては過去最悪となった。被害額のうち、警察官を名乗り、捜査名目で金をだまし取る「ニセ警察詐欺」が約389億3千万円に上り、特殊詐欺全体の65.2%を占めた。特殊詐欺については、既に昨年の8割を超えるほどになっており、今年は過去最悪となる恐れが高い。

夏休み、一人親家庭41%の子が1日2食  

NPO法人しんざるまざぁず・ふぉーらむが全国のひとり親家庭を対象にした調査によると、子どもたちが学校給食のない夏休み中に38%が「1日2食」、3%が「1日1食」だったことが分かった。また、コメが買えない時が「よくあった」「時々あった」は合わせて66%に上った。物価高騰が続くなかで、食費を切り詰めるなどして日々の生活を送る深刻な状況が浮き彫りとなっている。同法人の小森理事長は「一刻も早い支援を」と訴えている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1143号

日本人の人口、前年から90万人減少  

総務省が発表した1月1日時点の人口動態調査で、日本人の人口は1億2065万3227人だったことが明らかになった。前年比約90万8千人(0.75%)の減となり、調査を開始した1968年以降で初めて90万人を超え、減少数は過去最大となった。都道府県別にみると、東京都以外は軒並み減少し、減少率が最大だったのは秋田県の1.91%だった。一方、生産年齢人口(15~64歳)の割合は59.04%で、65歳以上の高齢者は29.58%だった。

4-6月GDP、年率換算1.0%増  

内閣府は2025年4~6月期国内総生産は実質で0.3%増となり、年率換算では1.0%増だったと発表した。5四半期連続でのプラス成長となる。物価高で個人消費は伸び悩むものの、企業業績が好調なことから設備投資がけん引した形だ。米国の高関税政策の影響が懸念されているが、4~6月期は自動車輸出が底堅く推移してきている。ただ、高関税による影響は自動車メーカーの業績に下押し圧力となっており、業績見通しを下方修正している。個人消費の回復による下支えがなければ、年後半には景気の腰折れリスクが指摘されている。

最低賃金、過去最大幅の引き上げに  

厚生労働相の諮問機関である中央最低賃金審議会の小委員会で、2025年度改定額の目安は全国平均で6.0%(63円)引き上げることで決定した。これにより、時給平均は現在の1055円から1118円となる。現行方式となった2002年度以降で、引き上げ幅と引上げ額ともに、過去最高となる。また、審議会答申通りに改訂することになれば、全都道府県で時給は千円を超えることになる。

過疎地域の限界集落は3万を超える  

国土交通省と総務省の調査によると、2024年4月時点で、過疎地域になどにある集落のうち、65歳以上の高齢者が半数以上を占める、いわゆる「限界集落」は3万1515集落だったことが分かった。前回調査の2019年4月時点から約9千増加しており、集落全体に占める割合は40.2%に上った。人口減少と高齢化の進行が背景にある。ブロック別に限界集落が最も多かったのは、中国の6846で、九州(6845)、東北(5941)が続いた。

日経平均株価、2日連続で史上最高値  

8月13日の東京株式市場で日経平均株価の終値が4万3274円67銭となり、2日連続で史上最高値を更新した。前日比556円50銭高となり、終値ベースで約1年1か月ぶりに史上最高値を更新した。幅広い銘柄での買い注文が入ったことで、株価を押し上げた。同日は、米国株が上昇したこともあり、これに連動するように東京市場でも値を上げた。

生産調整に区切り、コメ増産にシフト  

石破首相はコメの安定供給に関する関係閣僚会議で「コメの生産量に不足があったことを真摯に受け止め、増産に舵を切る」と明言した。これまでの減反による生産調整を改め、2027年度以降にコメ増産にシフトしたことになる。農地集約による生産性向上や輸出拡大により、「農業者が増産に向けた取組を支援する政策に転換する」とした。具体的には、耕作放棄地を集約する農地中間管理機構(農地バンク)の機能強化や輸出拡大に向け生産コスト削減に取り組む農家を支援するとしている。

上半期の建設業倒産、過去最多ペース  

帝国データバンクの調査で、2025年上半期(1-6月)での建設業の倒産件数は986件に上ることが分かった。前年同期の917件を上回り、過去10年で最多を更新しており、同社では通年での倒産件数は2千件に到達する可能性があるとしている。上半期で倒産要因をみると、「物価高」による資材高騰が12%を占め、「人材不足」が7%となっている。2025年は熟練職人が高齢で引退するものとみられるとともに、職人確保に向けた賃上げが求められる環境にあり、一段と建設業での人手不足が深刻化するとみられる。

JR東日本、民営後初の運賃値上げ  

JR東日本の発表によると、来年3月から運賃値上げに関する申請が国土交通省から認可された。運賃値上げは1987年の民営後、消費税導入時や増税があったときを除くと初めてとなる。値上げ率は、普通運賃が平均7.8%、通勤定期が平均12.0%、通学定期が平均4.9%で、総じて平均7.1%の値上げとなる。また、平日朝のラッシュ時間帯以外に利用できるオフピーク定期券については通常の通勤定期の約15%引きを継続し、埼玉、千葉、神奈川各県の一部を加え、対象区間を拡大するとしている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1142号

IMF、2025年世界成長率を3%に引上げ    

国際通貨基金(IMF)は世界経済見通しで、世界全体の実質成長率を4月時点の予測から0.2ポイント引き上げる3.0%とすることを公表した。背景には、トランプ米政権が世界各国や地域への関税率を当初想定から低く抑えられたことが挙げられている。IMFは「貿易摩擦の影響はなお大きく、世界経済への打撃が現れ始めている」と警告を発している。同時に発表した2026年の成長率は3.1%と予測した。

日銀、政策金利0.5%を維持決定  

7月31日に開かれた日銀の金融政策決定会合で政策金利を0.5%程度で維持する決定をした。金利据え置きを決定したことについて、日銀の植田総裁は「経済や物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げる」として、従来通りの利上げ方針を堅持する方向性を示し、利上げの時期を慎重に探る姿勢を示した。1月に政策金利を0.5%に引上げているが、高水準の賃上げや消費者物価指数の3%台での推移、日米関税交渉の決着などから、年内にも再利上げを行うものとみられている。

2023年度社会保障給付費は135兆円  

国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、2023年度の社会保障給付費の総額は前年度比1.9%減の135兆4928億円だったことが分かった。2年連続での減少となる。社会保障給付費は年金や医療、福祉にかかったものでだが、高齢化を背景に公的医療保険の給付は伸びたものの、新型コロナウイルス対策費が感染症法上の5類に移行したことから縮小し、全体を押し下げた。分野別にみると、年金(全体の41.6%)が最も多く、医療(33.6%)、介護や子育て支援、生活保護費などの福祉その他(24.7%)となっている。

ふるさと納税寄付総額は最高の1.2兆円  

総務省は2024年度「ふるさと納税」による寄付総額は1兆2728億円となり、過去最高額となったと発表した。前年に続き、1兆円を突破し、5年連続で過去最高を更新した。「ふるさと納税」利用した人も過去最多となる約1080万人に上った。自治体別にみると、兵庫県宝塚市で257億円が最も多くの寄付を集め、北海道白糠市、大阪府泉佐野市が続いた。ふるさと納税では居住地の自治体での住民税が軽減されるが、最も住民税の減収額が大きかったのは横浜市の343億円だった。

日本の就業者数、最多の6873万人  

総務省は2025年6月分の労働力調査で、日本の就業者数は前年同月比51万人増の6873万人になると発表した。就業者数の増加は35カ月連続増となり、調査を開始した1953年以来、過去最多を記録した。背景には、女性や高齢者が働き手になることで、就業者数が増えている。また、完全失業率は2.5%で、完全失業者数は176万人となり、前年同月比5万人減少していた。

7月の平均気温は統計史上最高値に  

日本の7月の平均気温は基準値と比べプラス2.89度なり、統計史上で最も高くなったことが気象庁の発表で明らかになった。これまで最も高かった昨年のプラス2.16度を大きく上回り、統計開始の1898年以降で127年ぶりに最も高くなった。7月の平均気温の最高値は3年連続となる。また、降水量も平年と比較し、東北地方の日本海側や北陸地方では7月としては最も少ない量となり、コメを中心に農作物の生育への危惧が心配されている。

男性の育休取得率、過去最高の約40%  

厚労省の育休取得状況調査によると、男性の育児休業取得率が昨年度は過去最高の40.5%に上ることが明らかになった。前年から10.4ポイントもの急増ぶりで、大幅に増えた理由について、同省は「男性が2022年から子どもが生まれてから8週間以内に4週間まで休みを取得できる『産後パパ育休』が導入された制度の効果が大きい」とみている。政府は2025年度までに男性の育児休暇取得率を50%とする目標を掲げている。

花火大会の有料観覧席、軒並み値上げ  

帝国データバンクの調査によると、2025年に有料観覧席を導入している83の主要花火大会のうち、半数を超える42が有料席を値上げしたことが分かった。値上げの理由として、運営費や人件費の上昇が挙げられ、それらを賄うためだとしている。ちなみに、有料観覧席は最安値の平均価格に比べ最高値の平均は約7倍にも達しており、二極化が進んでいると同社は見ている。最安値である一般席の1区画の平均価格は前年比1.8%増の5227円だったのに対し、最高値のプレミア席の1区画平均は前年比7.2%増の3万6193円となっている。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1141号

対日関税15%で日本と米国が合意  

7月23日、石破首相は日米関税交渉が日本に対する相互関税を15%とすることで合意に達したと発表した。首相は「対米黒字を抱える国の中で、これまでで最も低い数字であり、大きな成果だ」と長らく続いた日米交渉の成果を強調した。日本は米国が1月当初から主張してきた25%の追加関税を半減した結果となったが、日本は米国車の対日輸出の後押しや米国産米の輸入量をミニマムアクセス(最低輸入量)の枠内での拡大することとなった。

東証株価、約1年ぶりの4万円突破の高値  

7月23日の東京株式市場の終値が前日比1396円40銭高の4万1171円32銭となった。昨年7月以来の高値水準となった背景には、日米での関税交渉での合意が挙げられており、先行き不透明感が払しょくされたとの見方から節目の4万1000円を回復した。他方、国債市場は財政悪化懸念から長期金利の指標である新発10年債(表面金利1.5%)の利回りが上昇し、一時1.600%となった。長期金利上昇は資金借り入れでの負担増となることが危惧されている。

3月期国内銀行、不良債権比率は1.1%  

東京商工リサーチの調べによると、国内銀行104行の2025年3月期の金融再生開示債権、いわゆる不良債権は前年比12.1%減の8兆3077億円だったことが分かった。開示債権比率(債権合計に対する開示債権の割合)は1.14%となり、前年の1.33%から減少した。104行のうち61行で貸倒引当金が減少し、3年連続で減少行が増加行を上回っている。今後は過剰な債務に苦しむ中小企業が多い中、銀行は単に企業への資金提供に限らず、事業を再生させるための取り組みが欠かせない局面にある。

孤立死の火葬費、本人預貯金で充当  

政府が発した通知によると、引き取り手のいない遺体の火葬や埋葬の費用を市区町村が相続人の意思確認を不要として、亡くなった本人の預貯金を充当できるよう自治体や金融機関に通知した。これまでは、相続人以外は引き出しができなかったり、金融機関での書類が異なっていて事務が煩雑化し、市区町村の負担となっていた。総務省の調べによると、引き取り手のない死亡者数は2018年4月から2021年10月で10万5773人に上り、65歳以上の単身世帯も約12%に増えている。

平均寿命、女性は40年連続で世界一  

厚生労働省の発表によると、2024年の日本人の平均寿命は、女性が87.13歳、男性が81.09歳であることが分かった。女性は40年連続で世界1位となり、男性は前年より1ランク下げて世界6位となった。女性は2年ぶりに前年を0.01歳下回ったものの、男女ともほぼ横ばいだった。同省では「心疾患などによる死亡が減少したものの、老衰や肺炎によると死亡が増えたため、平均寿命は横ばいになった」としている。ちなみに、男性の世界1位はスウェーデンの82.29歳だった。

北見市が観測史上1位の最高気温を記録  

7月24日、北海道北見市で39.0度を記録し、観測史上1位となった。北海道道東の内陸部を中心に15地点で観測史上1位や1位タイ記録となった。北海道は熱波に加えフェーン現象の影響により道東の内陸部で猛暑日続出となった。なお、北海道の歴代最高気温1位は網走地方の佐呂間町の39.5度となり、今次の北見市は歴代2位となる。また7月26日、福島県伊達市では39.9度を観測し、今年全国で1番高い気温となった。

1日7千歩で死亡リスクは47%減に  

シドニー大などのチームが英医学誌ランセット・パブリック・ヘルスに発表した研究で、1日に7千歩歩くことで、2千歩しか歩かない場合と比較すると、死亡リスクが47%減ることを明らかにした。成人約16万人分のデータを解析した結果、1日7千歩歩くと、2千歩の場合に比べ、血管病による死亡が47%、認知症が38%、がんによる死亡が37%、うつ病が22%、2型糖尿病が14%、それぞれ減ることが分かった。同チームでは「1日7千歩が現実的な目標になるかもしれない」との見解を示している。

住宅ローン返済に9割超が「不安」  

不動産情報大手のライフルが、住宅ローンに関する意識調査を実施したところ、住宅ローンの完済に「大いに不安がある」とする回答は、5年以内に住宅購入を検討している人で57.4%、10年以内に住宅購入した人で24.7%に上ることが分かった。ローン返済に「大いに不安がある」人は、双方合わせて93.2%と不安を感じていた。住宅購入を検討者の56.0%、既購入者の64.1%が変動型を利用と答えるものの、そのいずれもが減少しており、変動型から固定型にシフトしていた。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1140号

長期金利、約17年ぶりの高水準に  

7月15日の国債市場で長期金利が一時1.595%に上昇した。参院選での与党苦戦が報道されたことで、野党が求める消費税減税や廃止が現実視されるのではとの思惑から国債が売られ、国債価格の下落から長期金利が上昇した構図である。長期金利の上昇によって、預金金利が上がり、利息は増えるものの、住宅ローンの負担は増し、企業の設備投資への借り入れ負担が増し、景気に水を差しかねない。加藤財務相は「国債に対する市場の信認が失われないよう、適切な財政運営に努める」と談話を発表した。

地方税収、4年連続最高の47兆円  

総務省は2024年度の地方税収入は前年度比4.1%増の47兆5563億円になる見込みであることを発表した。4年連続で最高額を更新することになる。企業収益の増加により地方法人2税(住民税・事業税)は企業収益の増加から1兆1515億円増の10兆2798億円、地方消費税は6511億円増の6兆9143億円、固定資産税は1845億円増の9兆9556億円、個人住民税は1819億円減の13兆7421億円となっている。企業業績の好調さと地価上昇が税収増に貢献している。

主食用米、2025年産は38道府県が増産  

農林水産省の発表によると、2025年産の主食用米の生産について、38道府県が前年実績より作付面積を増やす意向であることが分かった。昨年来のコメ価格高騰で農家の生産意欲が高まったものとみられ、全国の作付面積は前年実績から10万4千ヘクタールとなる見込みである。これにより、全体の生産量では前年実績から56万トン増の735万トンになる見通しである。これにより、コメ収穫の秋以降に出荷が本格化して流通量が増えれば、スーパーなどの店頭価格は下落するものとみられている。

上半期訪日客、最速で2000万人突破  

政府が発表した2025年上半期(1~6月)に日本を訪れた外国人客は前年同期比21.0%増の2151万人だったことが分かった。年間2千万人を上半期で超えたことになり、過去最多となった前年の上半期は1778万人だったが、これをはるかに上回った。また、上半期での消費額は前年比22.9%増の4兆8053億円となり、訪日客や消費額の増加は円安が追い風となった。しかし、訪日客数や消費額は三大都市圏への偏りが見られ、今後、地方圏への分散が課題となっている。

61%が暮らし向きに「ゆとりがない」  

日銀による6月の生活意識アンケートで、1年前と比べた現在の暮らし向きに関して、61%が「ゆとりがなくなってきた」と答えていることが分かった。3月の調査から5.1ポイント上昇。「ゆとりがなくなってきた」理由を尋ねると、93.7%が「物価が上がったから」が最多で、「給与や事業などの収入が減ったから」(30.3%)が続き、商品の値上げラッシュや収入が減っていることが影響しているとみられている。

首都圏新築マンション、平均8958万円  

不動産経済研究所は2025年上半期(1~6月)の首都圏(1都3県)の新築マンション1戸当たりの平均価格8958万円だったと発表した。前年同期比16.7%高く、上半期としては過去最高だった。価格上昇の背景には、人件費や土地の仕入れ代の上昇に加え、円安による材料費の高騰などで価格が押し上げられた。今後の価格動向について「下半期に23区内で高額物件の発売が予定されており、通年でも過去最高を超える可能性が高い」とみている。

食品ロス、過去最少の464万トン  

政府は「食品ロス」の2023年度推計値は464万トンだったと発表した。前年度比8万トン減となり、統計を開始した2012年度以降で最小値だった。「食品ロス」は、食べられるにも関わらず捨てられたもので、政府担当者は「消費者の意識の変化が食品ロス削減の要因とみられる」としている。しかし、全体として減少傾向にあるものの、外食産業では前年度から6万トン増加している。政府は2030年度までに435万トンに減らす目標を掲げている。

小学校高学年の6割超が「留守番」  

放課後NPOアフタースクールが小学生の子どもを持つ就労家庭の男女を対象にした調査で、小学高学年(4~6年生)の61.9%が夏休みなどの長期休み中に数日間、自宅で留守番している実態が分かった。低学年を含めた小学生全体では50.6%と半数に上った。長期休みに留守番をする頻度を尋ねると、高学年では「週4日以上」と「週2~3日」のいずれもが20.0%だった。回答した家庭からは「安全に過ごせる場所や体験活動ができる機会を求める」声が多かった。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第1139号

景気基調判断、約5年ぶりに「悪化」に  

内閣府は5月の景気動向指数で、基調判断を「悪化」に引き下げた。「悪化」の基調判断は景気後退の可能性が高いことを示すもので、新型コロナウイルス禍の影響があった2020年7月以来4年10カ月ぶりとなる。4月の基調判断の「下げ止まり」から米国向けの輸出が減少したことや「有効求人倍率」の下落などで下降したことを反映したものとなる。内閣府では「コロナ禍と似た状況という意味ではなく、今後の指数の動きをより慎重にみるべきだとのサインだ」している。

5ヵ月連続で実質賃金は減少  

厚生労働省は5月の毎月勤労統計調査で物価変動を考慮した1人当たりの実質賃金は前年同月比2.9%減少したと発表した。実質賃金のマイナスは5ヵ月連続で、減少幅も2023年9月以来、1年8ヵ月ぶりの大きさとなる。一方、名目賃金にあたる現金給与総額は1.0%増の30万141円で、41カ月連続のプラスとなっている。今年の春闘では連合傘下労組の平均賃上げ率は5.25%と高水準だったが、依然として、賃上げが物価上昇に追いついていない現状を浮き彫りにしている。

年金の運用実績、1.7兆円の黒字に  

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2024年度の運用実績が1兆7334億円の黒字だったと発表した。前年度実積が45兆円超から大きく縮小したものの5年連続で黒字を達成した。黒字額が大幅に減少した要因として、欧米の主要中央銀行の利下げにより運用対象となっている外国株式の上昇など影響したものとみられ、2024年度の運用利回りは0.71%だった。GPIFでは「リスクに対して安定的な運用をしていきたい」と話す。

e-Tax利用率、過去最高の74%  

国税庁が発表した2024年分の個人の確定申告状況によると、国税電子申告・納税システム(e―Tax)の利用率は過去最高となる74%だった。世代別にみると、20代以下、30代、40代で8割を超え、80代以上では61%だった。同庁はe―Taxの普及に伴い、確定申告期間中の日曜日に行ってきた税務署閉庁日の相談対応を今後、縮小や廃止を検討するとしている。また、e―Taxを巡っては虚偽申告で所得税の不正還付の詐欺事件も起きており、「警察と連携して厳格に対応する」としている。

2025年上半期企業倒産は高水準に  

東京商工リサーチは2025年上半期(1~6月)の全国の企業倒産件数は4990件だったと発表した。前年同期比1.2%増で、2014年以来11年ぶりの高水準にある。新型コロナウイルス禍で行われた資金繰り支援策が終了したことも倒産増加の背景にあるとみられる。また、上半期は10人未満の企業の倒産が全体の89.8%を占めており、同社では「今後も従業員の確保が難しい状況が続けば、倒産件数は今後も増加傾向をたどる可能性がある」とみている。

卵価格、前年比1.7倍に急上昇  

JA全農たまごの発表によると、鶏卵価格の目安となる卸売価格(東京地区、Mサイズ)は1キロ当たり335円となったことが分かった。前年7月平均の1.7倍に達し、これまで鶏卵価格の最高値は2023年4~5月の月平均350円だったが、その価格に近付きつつある。背景には、高病原性鳥インフルエンザの感染拡大に伴う鳥の殺処分による供給量の回復が遅れていることに加え、猛暑により鶏の食欲低下が鶏卵価格に追い打ちを掛けている。

訪問介護でのカスハラ被害は6割超  

日本訪問介護財団が全国約1万2000件余の事業所を対象に訪問介護中に患者らからカスタマーハラスメント(カスハラ)の有無を尋ねたところ、回答した2628事業所の6割超が「ある」と答えていることが分かった。具体的な内容では、「怒鳴るなどの威圧的な言動」が最多の1439事業所で、職員の人格否定などの「精神的な攻撃」(1129事業所)、「性的な言動」(996事業所)が続いた。同財団では「訪問看護師の安全が脅かされれば、在宅医療の質にも影響が出かねない」と危惧を示している。

免税売上高、前年比4割減が3ヵ月連続  

日本百貨店協会は5月の免税売上高は前年同月比4割減となり、3カ月連続で前年を下回っていると発表した。5月の免税売上高の内訳をみると、高級ブランド品を含む一般物品売上高が45.6%減となり、高額消費が半分近くに落ち込んでいた。また、1人当たりの購買単価は前年5月比約4万7000円減の約7万9000円で、加えて購買者数も5.4%減となった。購買客数も購買単価もマイナスに転じており、百貨店業績を支えてきたインバウンド(訪日客)消費に異変が起きている。