社会・経済の動き@しんぶん.yomu第977号

円安が進み、20年ぶりの126円台  

4月13日の東京外国為替市場で円相場が一時126円31銭となり、約20年ぶりに円安ドルの高水準となった。同日、日銀総裁が講演で金融緩和を継続するとの発言が、金融引き締めで利上げを決定している米国連邦準備制度理事会(FRB)の姿勢と対照的だったことから、円売りドル買いが急速に進んだことが背景にある。エネルギー価格の高騰に加え、円安が進んだことから、輸入に依存する日本にとっては、輸入製品や原材料価格が高騰し、一段と物価が上昇する環境となっている。

日本の人口、過去最大の64万人減少  

総務省は2021年10月1日時点の人口推計で外国人を含む総人口は1億2550万人だったと発表した。前年比で過去最大となる64万4千人が減少したことになり、減少は11年連続となる。減少の内訳をみると、死亡数が出生数を上回る「自然減」が60万9千人で、出国者が入国者を上回る「社会減」が3万5千人だった。都道府県別にみると、沖縄を除いて46都道府県が減少し、東京都は26年ぶりにマイナスとなった。減少率は秋田の1.52%が最大だった。

3月企業物価指数、約39年ぶりの高水準  

日銀は3月の国内企業物価指数(2015年平均=100)は112.0だったと発表した。前年同月比9.5%上昇し、13カ月連続でのプラスとなり、指数の水準は1982年12月以来、約39年ぶりの高さとなっている。企業物価指数は企業間での売買するモノの価格動向を示すもので、企業物価指数が上昇している背景には、エネルギー価格や原材料価格の高騰に加え、円安による輸入物価が上昇していることがある。企業物価上昇分の価格転嫁が進まないと倒産も増えかねない危惧がある。

コロナ対応に16兆円の国費を投入  

財務省は首相の諮問機関である財政制度等審議会で新型コロナウイルス対応のために16兆円の国費が投入されたと報告した。病床確保を主体とする医療提供体制の強化やワクチン確保などのコロナ対応での国費投入となる。財務省では「国公立病院には現預金や有価証券の積み増しもみられ、費用対効果の検証が必要だ」と指摘している。また、審議会分科会長代理の増田氏は「初期に財政出動を行うのは当然だが、エビデンス(証拠)に基づいて柔軟に方向を変えていくことは必要だ」と指摘した。

国内の温室ガス排出量は過去最少  

環境省の発表によると、2020年度の国内の温室効果ガスの排出量は二酸化炭素換算で11億5千万トンだったことが明らかになった。7年連続での減少で、統計を開始した1990年度以降で最少となった。同省では「新型コロナウイルス感染症の流行に伴って製造業の生産量の減少や再生可能エネルギーの導入拡大が影響した」とみている。ただ、森林によるCO2吸収量は樹齢を重ねた樹木増え、CO2を吸収しにくくなっているとみられ、政府は植林や間伐を進めるとしている。

空自のスクランブル、過去2番目の多さ  

防衛省の発表によると、領空侵犯の恐れがある外国軍機に対する航空自衛隊の戦闘機による緊急発進(スクランブル)の回数が前年度比279回増の1004回に上った。過去最高だった2016年度の1168回に次いで多かった。同省によると、中国機に対するスクランブルは722回と全体の約7割を占めていた。同省では「中国の海洋進出の動きに連動して、周辺の状況を確認する目的の飛行が増えている」と分析している。2番目に多いロシア機へのスクランブルは266回だった。

GW期間中の国内旅行、昨年の3倍に  

調査会社インテージが15~79歳を対象にアンケートによるゴールデンウィーク(GW)の予定調査によると、「国内旅行」が前年の約3倍に上ることが分かった。国内旅行は前年が6.5%だったが、今年は19.7%に増えている。また、「自宅で過ごす」とする人は前年の76.1%から今年は59.9%に下がっている。GWで準備している予算額を尋ねたところ、平均は1万6407円で、過去2年の1万円前後から増えている。

食物繊維摂取で認知症発症リスクを低下  

筑波大学の研究グループの発表によると、中年期にイモ類・野菜・果物などに含まれる食物繊維を多く摂取することで高齢期の要介護認知症の発症リスクが低下する可能性があることを明らかにした。研究グループが1999年~2020年までの最長21年間にわたり、追跡調査したもので、食物繊維の摂取量とその後の認知症リスクとの関連を調べたもの。食物繊維の摂取量が最も少ない下位25%のグループに対し、最も多い上位25%のグループでは要介護認知症のリスクが26%低かった。

~税務署からのお知らせ~ 「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置が延長されました

「所得税法等の一部を貸し制する法律」により、租税特別措置法の一部が改正され、「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」については、令和4年4月1日から令和6年3月31日までに作成されるものについても、印紙税の軽減措置が適用されます

詳しくはこちらをクリックしてご覧ください(国税庁HPへリンクします)
・「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置が延長について→0020003-096.pdf (nta.go.jp)

・印紙税額一覧表(令和4年4月現在)→zeigaku_ichiran_r0204.pdf (nta.go.jp)

・消費賃借契約書に係る印紙税の非課税措置について→0020004-128_1.pdf (nta.go.jp)

上記については、国税庁ホームページでご覧いただけます(検索方法は下図赤枠参照)


~税務署からのお知らせ~ 消費税のインボイス制度説明会を開催します!!

宮古税務署では、事業者の方を対象としたインボイス制度説明会(定員10名)を下記の日程で開催します。参加を希望される方は、電話にてお申し込みください。

開催日時 令和4年5月16日(月)13:30~14:30
  開催場所 宮古合同庁舎4回会議室(宮古市小山田1丁目1-1)
  連 絡 先 宮古税務署法人課税部門TEL0193-62-4611(直通)
  ※申し込み締め切り 5月11日(水)

開催日時 令和4年6月13日(月)13:30~14:30
 開催場所 宮古合同庁舎4回会議室(宮古市小山田1丁目1-1)
 連 絡 先 宮古税務署法人課税部門TEL0193-62-4611(直通)
 ※申し込み締め切り 6月8日(水)


*インボイス制度*

令和5年10月から、消費税の仕入れ税額控除の方式としてインボイス制度が開始されます。適格請求書(インボイス)を発行できるのは、「適格請求書発行事業者」に限られ、この「適格請求書発行事業者」になるためには、登録申請書を提出し、登録を受ける必要があります。登録申請書の受付は、令和3年10月1日より開始されています。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第976号

IMF、日本の成長率予想を引き下げ  

国際通貨基金(IMF)は日本の2022年成長率予想を1月時点の3.3%から2.4%に引き下げた。IMFが示した報告書には「ウクライナ紛争の深刻化は日本経済にとって多大な下押しリスクだ」として、「貿易への打撃となり、コモディティー(商品価格)の上昇が内需を抑制する可能性がある」と指摘している。さらに、「新型コロナウイルスのパンデミックやウクライナ紛争など不確実性の高まりを踏まえ、迅速に実行可能な緊急時経済対応策の準備を検討してもよいだろう」と日本政府への対応を指摘した。

3月の世界の食料価格、過去最高を更新  

国連食糧農業機関(FAO)は、3月の食料価格指数は過去最高となる159.3となったと発表した。価格高騰の背景には、ロシアのウクライナ侵攻による穀物・食用油市場が混乱していることが挙げられている。FAOではウクライナ情勢の緊迫化で食料・飼料価格が値上がりし、世界的に栄養失調が増大する危惧があると表明している。事実、3月の穀物価格指数は17%上昇して過去最高水準に達し、穀物油指数も23%上昇し過去最高を記録している。

国債利率、7年ぶりに0.2%に引き上げ  

財務省は4月5日行った10年物国債の入札で、表面利率をこれまでの年0.1%から年0.2%に引き上げた。10年物国債の利率引き上げは2015年3月以来、7年ぶりとなる。10年物国債の表面利率は1990年のバブル景気末期には7%にまで達することもあったが、日銀の大規模な金融緩和が始まった2013年4月以降は徐々に低下してきていた。今回の10年物国債の利率引上げによって、膨らんできている国の債務に対する利払い費が増えることになり、財政運営の硬直化へとつながりかねない。

企業倒産件数、57年ぶりに6千件割れ  

東京商工リサーチのまとめによると、2021年度の全国での企業倒産は5980件となり、57年ぶりに6千件を割り込んだことが分かった。2年連続で前年を下回ったことになり、背景には新型コロナ関連の金融支援策に支えられたことが挙げられている。負債総額も4年連続で前年度を下回った。ただ、負債額が1億円未満の倒産件数は全体の74.6%を占めており、小規模企業を中心とした倒産傾向にある。また、新型コロナウイルス関連倒産は1770件で全体の29.5%を占めている。

100円ショップ市場規模、1兆円に迫る  

帝国データバンクの調べによると、2021年度の「100均」ショップ市場は前年比約500億円増の9500億円になる見込みであることが明らかになった。同社では早ければ2022年度に市場規模は1兆円に達するとみている。底堅い需要があるとともに、独自商品や高機能商品などの投入で付加価値を高めたことが支持を高めたとみられている。また、各社とも年間100店舗新規出店を図るなど積極的な店舗展開で多店舗化を進め、2025年度にも1万店を達するとみられている。

コロナ禍、4割が「孤独感」を感ずる  

政府がコロナ禍で深刻化している孤独・孤立問題に関する全国実態調査を行ったところ、36.4%の人が「孤独だと感じることがある」と答えていることが分かった。孤独だと感じる「きっかけ」を尋ねると(複数回答)、「1人暮らし」「家族との死別」「病気など心身の重大なトラブル」「転校・転職など」の順だった。また、「しばしば・常に孤独を感じる」と答えた人の割合を年代別でみると、30代(7.9%)が最も高く、20代(7.7%)が続き、最も低かったのは70代(1.8%)だった。

「ヒトゲノム」の完全なる解読に成功  

米国立ヒトゲノム研究所などの国際チームは、人の遺伝情報「ヒトゲノム」を完全な形で解読したと科学誌サイエンスで発表した。ヒトゲノム解読は2003年に日本も参加した国際プロジェクトによって完了が宣言されていたが、その時点での科学技術では解読が困難な部分が8%残されていたが、国際チームは新しい手法を開発し、約30億対の塩基配列を解読した。榊東大名誉教授は「画期的な成果だ。病気との関係以外にも、人類進化の歴史や細胞分裂の仕組みなど幅広い分野での新発見が期待できる」と話す。

小学6年生のヤングケアラー、15人に1人  

文部科学省が初めて小学生を対象に、大人に変わって日常的に家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」調査結果によると、小学6年生の6.5%(約15人に1人)が「世話をしている家族がいる」ことが分かった。小学生ケアラーが世話している家族は、「きょうだい」が最多の71.0%で、その73.9%が「幼いきょうだい」だったが、それ以外は「障害や病気」だった。また、「きょうだい」以外に世話している家族は「母」が19.8%で、「父」「祖母」「祖父」だった。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第975号

日銀短観、景況感は1年9カ月ぶりに悪化  

日銀が発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)で、最近の景況感を示す業況判断指数〈DI〉が大企業製造業で前回調査(2021年12月)から3ポイント下落のプラス14となり、1年9カ月ぶりに悪化したことが明らかになった。大企業非製造業は1ポイント下落のプラス9。一方、中小企業は製造業で3ポイント下落のマイナス4、非製造業は3ポイント下落のマイナス6だった。ロシアのウクライナ侵攻を契機に原材料高や円安による輸入物価の上昇が企業収益を圧迫し、景況感の下押し圧力となった。

米、原油高騰対策で過去最大の石油放出  

米ホワイトハウスは、エネルギー価格の高騰対策で、石油備蓄から日量100万バレルを6カ月間にわたって放出すると発表した。総放出量は1億8千万バレルに上り、過去最大規模となる。エネルギー輸出大国であるロシアへの欧米が協調した経済制裁で、ロシアからの原油や天然ガスの供給が停滞し、世界的な原油高を阻止する狙いがある。バイデン大統領は「前例がない」として、戦略石油備蓄を始めた1974年以降で、最大規模となる。また、国際エネルギー機関(IEA)は6,000万バレルの石油備蓄協調放出を実施するとしている。

年度末株価、2年ぶり下落の2万7千円台  

2021年度の最後の取引となった3月31日の東京株式市場の日経平均株価は2万7821円43銭となった。前年度末と比べ1357円37銭安となり、2年ぶりの下落となった背景には、新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大やロシアのウクライナ侵攻により原油などのエネルギー価格の上昇や原材料の高騰が挙げられている。今後、企業がそうした悪影響をいかに抑え込んでいくかが株価の行方を左右するものとみられている。

過疎自治体、70年ぶりに半数を超える  

官報で公示された過疎法に基づく過疎自治体の数を885に増やすことが明らかになった。全市町村の51.5%に上り、1970年に法制定以降で初めて半数を超えたことになる。過疎自治体は『過疎債』を発行しインフラ整備事業などの財源を確保できることに加え、元利の支払い費の7割が国の地方交付税で手当てすることができるなどの財政支援を受けることができるようになる。このため、地方は「支援対象を広げて欲しい」との意向が強い。

外交青書、北方領土「不法占拠」を復活    

外務省は「2022年版外交青書」で北方領土について「日本固有の領土だが、現在、ロシアに不法占拠されている」との表記する原案をまとめた。外交青書で、「不法占拠」の記述については2003年版以来、そして「日本固有の領土」の記述は2011年版以来での復活となり、これまではロシアに配慮する表現だったが、ロシアのウクライナ侵攻で、姿勢を一転させた。青書原案で領土交渉に関し、「国際法を順守することが強く求められる」としている。

レジ袋、有料化により2年間で半減  

2020年7月に政府は全ての小売店を対象に、プラチック性レジ袋の有料義務化を実施したが、民間調査機関の集計によると、2019年のレジ袋の流通量は19万7200トンだったが、2021年は10万400トンと半減していることが分かった。コンビニなどの小売店でレジ袋を受け取る人が大幅に減少したことに加え、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞もレジ袋の減少につながったとみられる。環境省では「無駄なプラスチックの使用抑制につながった」とみている。

クレジットカード不正、過去最悪330億円  

日本クレジット協会の調査によると、国内で発行されたクレジットカードの2021年に不正利用された額は330億円に上ることが明らかになった。統計開始の1997年以降で、偽造カードが急増した2000年の308億円を上回るものとなった。被害の94%は、他人のカード番号や有効期限などをインターネットでのフィッシングによる手口で本人に成り済ましての被害だった。クレジット会社では「カード利用者は被害に遭わないために、明細書を小まめに確認して欲しい」と注意喚起している。

大学生等の95%、就職活動に「不安」  

就職情報サービスの学情が2023年3月の卒業予定の大学生・大学院生を対象にしたアンケート調査によると、「就職活動に不安があるか」を尋ねたところ、「とても不安」「やや不安」と答える向きが95.1%あった。不安な点を尋ねたところ〈複数回答〉、「志望する企業の内定を獲得できるか」(70.4%)が最も多く、「1社以上の内定を獲得できるか」(66.6%)、「対面の面接で熱意や自分の考えを伝えることができるか」(55.1%)、「就職したい企業を見つけられるか」(53.0%)が続いた。

宮古法人会会報『法人みやこNo.168』訂正について

会員の皆様に送付致しました宮法人会会報『法人みやこNo.168』7~10ページ「税情報」について、訂正がございます。「電子帳簿保存法」について、正しくは、下記よりご覧ください。尚、会報は当会HP『活動だより』よりご覧いただけます。

・電子帳簿保存法が改正されました(令和3年12月改定)→0021012-095_03.pdf (nta.go.jp)


社会・経済の動き@しんぶん.yomu第974号

進む円安、6年ぶりに1ドル=125円台  

3月28日の外国為替市場での円相場は一時、1ドル=125円台を付けた。約6年7か月ぶりの水準となった背景には、利上げを加速させている米国と金融緩和策を継続する日本とで金利差がさらに拡大するとみて、円を売ってドルを買う動きが進んでいることが指摘されている。僅か1週間で4円近く円は急下落した。円安に振れることで輸入物価を押し上げることとなり、家計での負担増加から「悪い円安」との指摘の声も上がっている。

世界景気の先行きに強い警戒感  

国際通貨基金(IMF)や世界銀行など国際金融機関トップによる共同声明で、「成長減速、貿易激減、急激なインフレに直面するだろう」との強い警戒感を示した。ロシアによるウクライナ侵攻に端を発したロシアへの日米欧の経済制裁の影響で原油をはじめとするエネルギー価格や小麦などの食料の価格が上昇し、世界各国の人々の暮らしを直撃して、インフレ加速を演出している。IMFでは2022年の成長率を今年1月時点の4.4%から引き下げるとしており、4%を割り込むことも視野に入っている。

30年内に日向灘などM8級の巨大地震  

地震調査委員会が公表したマグニチュード8の巨大地震が今後30年間に起きうる「長期評価」で、巨大地震が想定されている南海トラフに隣接する日向灘や南西諸島で起こるとしたことが明らかになった。これにより、沖縄・与那国島周辺のM7級の地震は30年以内で90%の高い確率とした。委員会では「今回加わった地域はM8級の巨大地震は過去に起きた可能性が高く、将来も起きるというのが基本的な考え方だ」として警戒を呼び掛けている。委員会では東海―九州沖の南海トラフではM8~9級が30年以内に70~80%の確率で起こると既に予測している。

コロナ禍の影響で平均月給は0.1%減    

厚生労働省は2021年の賃金構造基本統計調査で、フルタイムで働く労働者の残業代を除く平均月給は30万7400円だったと発表した。前年比0.1%減で、同省では新型コロナウイルス禍の影響で月給が減ったとみている。役職別(男女計)にみると、部長級が2.8%減、課長級が3.2%で、役職のない人は0.4%減で、役職者ほど賃金カットが進んだ実態にある。雇用形態別では、正社員が32万3400円だったのに対し、非正規労働者は21万6700円だった。

厚労省、カスハラ対策の手引書を作成  

厚生労働省は顧客が従業員に威圧的な言動や理不尽な要求を出す「カスタマーハラスメント」(カスハラ)対策の企業向けのマニュアルを作成した。同省が2020年に実施した職場ハラスメント調査で、パワハラやセクハラとともに増え続けているカスハラで、健康不良や休職に追い込まれる深刻な実態に鑑みて、作成したもの。マニュアルでは、「店頭で対応せず個室に招いて2人以上で対応」「電話をたらい回しにしない」「冷静になりにくい夜間、早朝の訪問を避けるなど、シーン別にポイントを整理している。

がん患者の3割、終末期に「強い痛み」  

国立がん研究センターの実態調査結果で、がん患者の29%が亡くなる直前の1週間前に「強い痛み」を感じていたことが明らかになった。痛みの理由では、「医療者は苦痛に対処してくれたが不十分だった」が28%で、「診察回数や診療時間が不十分」(10%)が指摘された。ただ、回答の82%が「医療者はつらい症状に速やかに対応」と医療者への良好な評価もあった。センターでは「基本的な対応で取れない痛みや、がん以外の痛み、認知症で意思表示ができない時の痛みへの対応に工夫が必要だ」としている。

親の51%、初スマホは「小学生から」  

MMD研究所が2021年以降に初めて子供にスマホを与えた20~59歳の男女の親にスマホを持たせた時期を尋ねたところ、「小学生から」が51.6%だったことが分かった。小学生に次いで、「中学生から」が28.5%、「高校生から」が12.4%で、「大学生以上」が1.7%だった。スマホは「小学生からという回答は、前回調査(2019年)時点から11.5ポイント増加しており、スマホデビューでの低年齢化が進んでいることを浮き彫りにしている。

コロナ禍がリラクゼーション市場を直撃  

矢野経済研究所の調査によると、新型コロナウイルス感染拡大により、リラクゼーションと温浴の市場規模が大幅に減少していることが分かった。2020年の同市場での売上高は2759億円だったが、コロナ禍前の2019年の3780億円から27.0%減少していた。とくに、健康ランドやスーパー銭湯などの温浴施設では30.2%の減少だった。同研究所では「2021年の売上高はやや回復の3060億円になる」と予測している。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第973号

消費者物価指数、6カ月連続の上昇  

総務省は2月の全国消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は100.5だったと発表した。前年度月比0.6%の上昇となり、6カ月連続で前年を上回った。背景には、原油高による電気代やガソリン代の値上がりに加え、原材料価格の高騰により食料品も上昇した。とりわけエネルギー価格は20.5%ものの大幅な上昇で、上げ幅は41年1か月ぶりの大きさとなった。また、生鮮食品を除く食料品は1.6%の上昇で、調査対象の522品目中319品目が上昇している。

まん延防止、全ての地域で解除を決定  

政府は3月21日が期限の18都道府県に出していた「まん延防止等重点措置」を解除することを正式決定した。重点措置が全ての地域で無くなるのは今年1月8日以来、約2カ月半ぶりとなる。感染状況や医療提供体制、3回目のワクチン接種状況、さらには重点措置の適用を受けていた都道府県からの要請があったことなどを考慮した上で解除を決定した。今後、政府は、感染対策と経済活動の両立を図る方針である。

米FRB、2年ぶりにゼロ金利解除を決定  

3月16日開催された米連邦準備制度理事会(FRB)は、物価上昇を抑制するため政策金利を0.25ポイント引き上げて0.25~0.50%とすることを決定した。利上げは2018年12月以来3年3か月ぶりに、2020年3月から続けてきたゼロ金利政策を解除したことになる。パウエル議長は「米経済は非常に強く、労働市場のひっ迫と高インフレを踏まえると政策金利を継続して引き上げることが適切だ」として、インフレ抑制に向けて、さらに金利引き上げを行う意向を示した。

家計資産、初めて2千兆円を突破  

日銀は2021年10~12月期の資金循環統計で、2021年末時点で家計が保有する金融資産の残高は2023兆円となったと発表した。前年末比4.5%増で、初めて2千兆円を超えた。家計資産が伸びた背景には、新型コロナウイルス禍で支出が抑制されたことに加え、株価が高値推移したことで資産の評価額が押し上げられたことが挙げられている。家計金融資産の内訳では、現金・預金が3.3%増の1092兆円、株式などが15.5%増の212兆円、投資信託が20.4%増の94兆円、保険・年金は1.0%増の540兆円だった。

もっと働きたい労働者は200万人  

総務省の調査で、働く時間が希望よりも短い「追加就労希望就業者」は直近で約200万人いることが分かった。働きたいと願いつつも働くことが叶わない労働者は、2021年末時点の失業者数194万人と同じくらいの労働者がいることになる。このことは、働けないために、収入を得ることが叶わない労働者がいることを示している。同省では、追加就労希望就業者数調査を新たな指標として調査しているが、コロナ禍以前の2018年1~3月の追加就労希望就業者は177万人だった 。

医師数、過去最多を更新する33万人  

厚生労働省が2年ごとに公表している「医師・歯科医・薬剤師統計」によると、2020年末時点での医師数は前回(2018年末)を1万2413人多い33万9623人だったことが分かった。過去最多を更新した背景には、医師不足や偏在を解消するために医学部の定員増を進めたことが挙げられている。歯科医(10万7443人)や薬剤師(32万1982人)も過去最多を更新している。医療機関に従事する人口10万人当たりの医師数は前回より9.9人増の256.6人だった。

女性の自殺者数、2年連続で増加  

厚生労働省は警察庁の自殺統計を基にした調査で、2021年の女性の自殺者数は7068人となり、2年連続で増加していることが分かった。男性は12年連続での減少で1万3939人だった。同省では女性の自殺者数の増加は「様々な場面でコロナの影響が続いている」と分析。女性の自殺の動機・原因は、「健康問題」(61.9%)が最多で、「家庭問題」(19.2%)、「経済・生活問題」(6.4%)が続いた。人口10万人当たりの自殺者数が多かった都道府県は青森と山梨の23.7人だった。

将来なりたい職業、小中高男子は会社員  

第一生命保険が全国の小学3~6年生と中高生を対象に「将来なりたい職業」を尋ねた調査によると、男子の小中高生、女子の中高生は「会社員」がトップだったことが分かった。小学生女子のトップは「パティシエ」だった。会社員が男女ともに高かったことに関し、同社では「子どもたちは働きやすさを求めて会社員になりたいと思っている」と分析している。新型コロナ感染拡大で在宅勤務の浸透で会社員は働く場所を選ばない働きやすさへの認識が高まっていることが背景にあるとみられる。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第972号

2月企業物価指数、過去最大の上昇幅に  

日銀が発表した2月の国内企業物価指数(2015年平均=100)は、前年同月比9.3%上昇の110.7だったことが明らかになった。上昇幅は比較可能な1981年1月以降で最大となり、指数の水準も1985年5月のバブル景気に突入する前(110.8)以来の高さとなった。企業物価指数が大きく上昇した背景には、原油など原材料価格の高騰に加え、円安によって輸入物価の上昇したことが挙げられている。ロシアがウクライナに侵攻したことで、一段と企業物価指数を押し上げるものとみられる。

円安、約5年2カ月ぶりに117円50銭  

3月14日の東京外国為替市場は1ドル=117円50銭台後半まで円安ドル高が進んだ。約5年2カ月ぶりに円が値下がりした背景には、アメリカでインフレ懸念から長期金利が上昇して日本との金利差が広がったことや、ウクライナ情勢で世界的にドルを買う動きが強まったことが挙げられている。直近1週間で2円余りの円安ドル高が進んでいる。円安の進行によって、輸入依存の強い日本にとって、一段と輸入価格の上昇は避けられない状況にある。

福島原発、処理水の海洋放出は賛否拮抗  

日本世論調査会が全国の18歳以上男女を対象にした原発に関する世論調査によると、東京電力福島第一原発の処理水を海洋放出する処分方法について尋ねたところ、賛成が32%、反対が35%、分からないが32%と、賛否が拮抗する結果となった。賛成理由では「IAEAが国際的慣行に一致すると認めている」が最多の47%で、反対する理由では「環境汚染や健康被害につながると思うから」が最多の58%だった。東電は、2023年春の海洋放出を目指している。

1月経常収支、過去2番目の赤字幅に  

財務省は1月の国際収支速報で、経常収支は1兆1887億円の赤字だったと発表した。赤字額としては過去最高を記録した2014年1月の1兆4561億円に次ぐ2番目となるもので、単月の赤字は2カ月連続となった。貿易収支は、資源価格の高騰などが響き、輸出が全同月比15.2%増となったが、輸入が同39.9%増となり、1兆6043億円の赤字だった。また、訪日客の大幅な減少からサービス消費は7379億円の赤字、海外投資による第1次所得収支は1兆2890億円の黒字となっている。

結婚に消極的な女性、仕事と両立が「壁」  

内閣府が全国の20~30代の男女を対象にした調査で、結婚について「したくない」「どちらでもいい」を答えた人に理由を尋ねたところ(複数回答)、「仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから」と答えた女性は39%、男性は23%に上ることが分かった。女性の4割近くが「家庭と仕事の両立」が障害となることを浮き彫りにした。また、「家庭と仕事の両立」以外では、「苗字・姓が変わるのがいや・面倒」も女性が男性より15ポイント高い26%に上った。

所得税申告、e-Tax利用は過半数に  

国税庁のまとめによると、2020年度の所得税申告で、パソコンやスマートフォンから税の申告ができる国税電子申告・納税システム(e-Tax)利用率は55.2%に上ることが明らかになった。新型コロナウイルス感染拡大で税務署に赴かずに電子申告した人が増えたものとみられる。利用率が伸びて個人の消費税申告における利用率は67.8%、法人税申告は86.7%となっている。政府は、2023年度に利用率目標を、所得税は65%、個人の消費税は75%、法人税は90%に引き上げるとしている。

気候変動に対応できない人は30億人超  

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書によると、世界の約33~36億人が気候変動に対応できないため、水害や高温などの悪影響を受けやすい状況にあることが明らかになった。また、IPCCは「人為起源の気候変動は極端な現象の頻度と強度を増し、自然と人間に広範囲な悪影響と損失、損害を与えている」と警鐘を鳴らし、「温暖化の悪影響にあらかじめ対策をとる適応策」の重要性を呼びかけている。

54%が「10年で治安の悪化」を感じる  

内閣府が全国の18歳以上を対象にした「治安に関する世論調査」で、54%の人が「この10年で日本の治安は悪くなった」と答えていることが分かった。また、被害に遭う不安を感じる犯罪では(複数回答)、サイバー犯罪、特殊詐欺、あおり運転などの悪質な交通違反を挙げる人がそれぞれ50%を超えていた。犯罪被害を防ぐため、警察が今後特に力を入れるべき活動では、「公共の場所における防犯カメラ設置に対する支援」が最多の51%に上った。

社会・経済の動き@しんぶん.yomu第971号

燃料補助上限、5円から25円に増額決定  

政府はガソリンなどの燃料価格の急騰に対する追加支援策として、石油元売り会社に支給する補助の上限を1リットルあたり5円から25円に増額することを決定した。3月10日に適用される。このため、3606億円の予備費使用を3月4日の閣議で決定した。原油価格の高騰には歯止めがかからない状態の中、石油元売り会社への補助上限が5円では抑える効果は薄いとして、政府はさらなる上限引き上げに踏み切った。

小麦価格、5割上昇の14年ぶりの高値  

3月3日、シカゴ穀物市場で小麦先物は取引量が多い中心限月が前日比7%高の1ブッシェル(約27キロ)=11.34ドルで取引を終えた。年初からの上昇率は約5割に達し、2008年3月以来、約14年ぶりの高値となった。今後、日本では小麦の輸入価格が上昇し、パンや製麺などの食品の価格上昇となることは避けられない。2021~22年度の小麦輸出量は1位のロシアが約3500万トンで、ロシアが侵攻したウクライナの輸出量(約2400万トン)と合わせて世界の約3割もの輸出量があり、紛争が長期化となれば、さらなる価格上昇は避けられない。

経済的な男女格差、日本は103位に急落  

世界銀行が公表した190カ国・地域の経済的な権利を巡る男女格差調査によると、日本は昨年の80位から103位に大きく後退した。調査は女性が置かれた不平等の実態を明らかにするため、職業や育児、年金などの8項目での評価の総合点をランキング化したもので、ベルギーやカナダなど12カ国が満点評価で首位となった。世銀では「格差是正の進展はあるものの、生涯所得を含めた男女格差は大きいままだ」と指摘している。

9割以上の世帯で「物価上昇」を予測  

内閣府の消費者動向調査によると、2人以上の世帯の91.7%が「物価は1年後に上昇する」と予測していることが明らかになった。2013年4月以降で最も高い割合となった背景には、ガソリンや食品などの商品が相次いで値上げとなったことが影響しているとみられている。予測している物価上昇率を尋ねたところ、最多は「5%以上」が39.7%で、「2%以上5パーセント未満」(36.6%)、「2%未満」(15.4%)が続いた。向こう半年間の消費者心理を示す消費者態度指数は35.3で、3カ月連続での悪化となった。

金の小売価格、初めて8千円を超える  

3月5日、地金大手の田中金属工業は金の小売価格を1グラム当たり8036円とすることを決めた。前日比78円高く、8千円を超えるのは初めて。同社の価格は国内の金小売価格の指標となる。金価格の高騰の背景には、ロシアのウクライナ侵攻という有事での安全資産である金への投資需要が強まっていることが挙げられている。また、格付け大手のフィッチ・レーティングとムーディーズ、S&Pグローバル・レーティングの3社はロシアの格付けを6段階引き下げており、一段と「有事の金」への投資意欲が増すものとみられている。

10~12月期、全産業の経常利益24%増  

財務省は2021年10~12月期の法人企業統計で、全産業の経常利益は前年同期比24.7%増の23兆145億円だったと発表した。4四半期連続でのプラスとなった背景には、新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ世界経済の回復を背景に幅広い業種の企業で利益が伸びたとしている。経常利益の金額は1954年4~6月期以降で4番目の大きさとなった。ただ、ウクライナ情勢や新型コロナのオミクロン株の流行などの要因もあり、先行きは不透明感が増している。

75歳以上の交通事故死亡率、過去最高  

警察庁の統計によると、2021年の75歳以上のドライバーによる車やバイクの交通死亡事故は346件に上り、死亡事故全体(2289件)に占める割合が過去最高となる15.1%を占めた。車に限定して分析すると、操作ミスが3割以上を占め、ハンドル操作ミスやブレーキとアクセルの踏み間違いだった。高齢者の交通事故防止対策として、今年5月から「安全運転サポート車(サポカー)」の限定免許制度や、一定の違反履歴がある75歳以上に義務付ける運転技能検査(実車試験)がスタートする。

下宿生の食費、初めて支出の2割を切る  

全国大学生協連が実施した学生生活実態調査によると、下宿生の食費は月平均で2万4680円だったことが分かった。支出に占める食費の割合は19.7%で、2013年以降で初めて2割を割り込んだ。同生協連では「新型コロナウイルス禍などで食費も削る苦境が続いている」と分析している。収入面では、アルバイト月収平均は下宿生が2万9130円、自宅生が3万9860円だったが、コロナ禍以前には戻っておらず、大学生の窮状が伺える。